その男の子は地元のパブリックスクールに通っていた。
ほとんどの生徒が寮生活を送る、文武両道、校則も厳しいカトリックスクール。
体も小さく、学力、スポーツ、芸術面と、どれもさほど目立つところのない子だった(らしい)。
デーボーイ(通いの生徒)だった彼は、寮の中ではなく地元の友達とバンドを組んでいた。
学校主催のジャズナイトなどのイベントに参加することもあったけれど、メインバンドではなく、ごく地味に演奏していた(らしい)。
イギリスの義務教育であるGSCEの試験も終わり、次のステップである大学受験に向けた2年コースのAレベルに進んだものの、途中でリタイア。。。
彼は学校を辞めてしまった。
風の便りに、あるインディーズ・レーベルからCDデビューしたという噂を聞いたのは去年ののこと。
そんな噂も忘れかけていた先週末、とあるインターネットのサイトで、インディーズのロック部門でいきなり上位に彼らを見つけた。
そしてその翌日、ボーっとMTVを見ていたら、ロック部門ランキングで他の有名バンドを押しのけての2位急上昇
更にその翌日には地元のFMステーションで一日に何度も彼らの歌声を聞いた。
今週はいったい何回彼らを見たり聞いたりしたことだろう?
先週まではほとんどメディアに出ていなかった彼らが、まさに彗星のように現れて、メジャーバンドの仲間入りしている。
なんでこんなティーンエイジャーのバンドについて書いているのか、想像できたかな?
そう、その男の子が通っていたのがフェリ兄のいる学校だから。
「え〜っ あいつがMTVに出ているなんて。。。信じられない!
メ〜ッチャ悔しい
ジャズナイトでメインを張っていたのは俺らのバンドなのにぃ!
あいつ男子にも女子にも人気なかったのに!
なんでなんだぁ こんなに物事うまく行くなんて、よほど運が良かったのかぁ?」
と、やたら悔しがるフェリ兄。
「ん〜、運が良くても実力が無いとダメだし。幸運の女神が目の前を通過しても、その裾をしっかり掴んで離さない気合と、チャンスが到来した時、いつでも実力を発揮できるよう普段から準備を怠らない努力をしていなければ、成功はしないと思うよ。
人生色々。人は人だから、今の自分に与えられた道を地道に努力して歩いて行けば、その先にはあなたなりの成功が待っていると思うよ。。。
だから、あなたも毎日向上心を持ってガンバッテネ!」
などと、ここぞとばかり人生の教訓をたれたものの、いきなり各種メディアで輝き始めた、かつての目立たなかった同級生の姿がよほどショックなのか、全く私の言葉など耳に入らない様子。
ハーフタームホリデー(学期の中間休み)が終わって寮に戻ったフェリ兄に、他の学校の友達の反応を聞いたら、みな同じように悔しがっているのだとか。
もしかして、そのうち日本でも流行りだしたりして
この勢いだと、近々NOW(ベストヒットシングル集)のCDにも入るかも
そうしたらみんな益々悔しがるだろうなぁ。。。
ぷぷぷ。少年よ、人生色々なのだよ
ちなみに彼らのバンド名はOne Night Only。でも人気が一夜限りにならない様に祈ります。
YouTubeで見つけた彼らのPVを張っておくので、興味のある方はこちらからどうぞ↓
現在やたら流れているPVはこちらJust for tonight
http://www.youtube.com/watch?v=dGGi42dwrcE&feature=related
いつもフェリと一緒に泊まるノースヨークシャーのヘルムスリー(Helmsley)の街が出ているPVはこちら
http://www.youtube.com/watch?v=Ot51VMPJNWw
いつチャンスが来ても逃さないように、日々向上していかないとね
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