日本でも冬に向けて再び感染の広がりが心配されている新型インフルエンザ。
豚インフルというと豚肉の売り上げに影響するからか新型インフルと改名されたようですが、ここイギリスでの呼び名は変わらずSwine Flu(スワイン・フルー)。
Swine(Middle English/Old English Swin) =Pig(Middle English/Old English Picga) だけれど、お肉はPork(Middle English/Old French Porcからの外来語)と呼び方が変わるから、豚肉の売り上げに影響しないのでそのままなのかな?
まぁ、どんな名前で呼ばれようとも、世界で今一番気になる流感であることに変わりはありません。
で、我が家にもやってきました。その新型インフルエンザ
実は先日から、我が家に日本からフェリ兄の友人二人組みが滞在中なのですが、その内の一人が到着していきなり2日目に発熱
すわっ これはもしかして巷で流行のスワイン・フルー
イギリスの場合、体調が悪くて高熱だったら、まずは新型インフルエンザを疑い、感染者は基本的に家から出てはいけません。
つまり、医師の診断を受けにGP(地元の診療所)に行っては行けないのです。
こんな一大事にお医者様に診てもらえないなんて、イギリスの医療機関ってなんて冷たいんだろう。。。と今までは思っていました。
感染した疑いのある人は、まずはナショナル・パンデミック・フルー・サービスのサイトにアクセスして自分の症状を確かめ、癌などで免疫力の落ちている人、妊娠中の女性、1歳以下の子供、急激に症状が悪くなっている人、7日以上経っても症状が治まらない人、などはすぐに医師の診断を受けるようアドバイスされますが、それ以外の感染者はYes/No式の既往症や現在の症状に関する質問(高熱の他に、下痢、嘔吐、のどの痛み、関節の痛み、咳などがあるか)に答えると、最終的にタミフルを受け取るための受付番号が渡されます。
(質問の中で、既往症のチェックや重篤な症状が見受けられる場合は、すぐに999救急車を呼ぶように!とのこと。)
患者さん本人は外出禁止なので、家族か友人など本人以外の人がその受付番号と、タミフルを飲む患者さん&タミフルを受け取りに来た人の身元確認できる物(免許証やパスポートなど)を持って、地域のコレクションポイントに行きます。
検査料金も、診察料も、お薬代も一切無し<IMG height=15 src="http://www.pelogoo.com/_img/mng/symbol/ico_feel_07.gif" width=15 border=0>
「なんとしてでも感染を広げたくない」という英国政府の意気込みでしょうか?
国民の80%に行き渡るだけのタミフルを備蓄しているだけあって、旅人だろうがホームレスだろうが、感染者にはとにかく「はい、タミフル飲んで外出しないでね」って、かなり太っ腹です。
というわけで、フェリ兄のお友達は熱が下がる様子も無いので、すぐにパンデミック・フルー・サービスのサイトにアクセスし、タミフルをもらいに行きました。
コレクションポイントのチェスタトン・メディカルセンターは、いつもフェリックスとお散歩する公園への道すがら。
タミフルを飲んで冷たいお素麺などを食べてもらうと、24時間ほどで熱が下がってきました。 ホッ
ところが、お友達の熱が下がってきた頃、今度はフェリ兄が発熱
再びタミフルをもらいに行くと、さすがに二日続けてなので顔を覚えられていたのか、「君もうつらないように気をつけてね」って
1.マスクはあまり意味が無いけれど、もしもするなら二時間おきに交換し、交換するときも手で直接触らないこと。
2.アルコールなど消毒用ジェルで手やドアノブなど人が触るものはまめに拭き、更に他の人が触ったものには直接手を触れないこと。
3.自分の顔(目、口、鼻)を手で触らないこと。
4.患者さんが咳やくしゃみをするときには、手で覆うのではなく、ティッシュか脇の下!?で口を覆ってもらうこと。
5.ティッシュは何度も使わずにすぐに捨てること。←これは日本人には当たり前ですが、イギリス人は同じハンカチやティッシュで何度も鼻をかむからねぇ。。。Catch it, bin it, kill it! (菌を捕まえて、捨てて、Kill!)が今回のインフルエンザに関するイギリスの標語ですから(苦笑)。。。
医師の診断を受けられないのは心細いなぁ、と最初は思っていましたが、実際にはタミフルをすぐに無料で配ってくれる今回の件を冷静に考えてみたら、感染を拡大しないためにはその方がいいのかもしれませんね。
実は本来なら29日に一時帰国する便を予約していた私ですが、フェリ兄のお友達が二人とも予定通り31日の飛行機に乗って無事帰国できるのか心配だったので、急遽私の帰国便も31日に変更
お蔭様で最初に発病したお友達もフェリ兄も完治して、今では連日遊びほうけております。
あとはもう一人のお友達がこのままうつらないで無事31日の帰国便に乗ってくれることを祈るのみ。
フェリ兄のお友達がシティーセンターにあるジョークショップで買ってきたトップハットをかぶるフェリックス。
新型インフルエンザは犬にはうつらないそうですが、熱でうなされていたフェリ兄の手や顔をなめたり(フェリは看病しているつもり)、誰かれとなく撫でてもらおうとするフェリックスなので、今回の新型インフル騒動中はフェリックスの顔と背中も頻繁に拭いて清潔に保ちましたよ
私も31日の飛行機に乗り、晴れて9月1日には無事日本の地を踏めることを祈って、我が家の新型インフル騒動、これにて一件落着と思う。
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