金曜日の夜10時近く。
週末なのでゆっくり食事をした後ボケ〜っとテレビを観ていました。
すると突然
「ピンポ〜ン」
「エ〜ッこんな時間に誰」
と怪しく思っていると、玄関にお巡りさんが立っていました。
「先日起きた詐欺事件について事情聴取をしたいのですが、よろしいでしょうか?」
「・・・?あぁ、3日前にも訪ねて来たけれど私が留守にしていたんだった。
え〜でも今からぁ?こんな遅くにぃ」
この写真はイメージですが、この写真に大変よく似たお巡りさんでした。
その詐欺事件は昨年11月頃起きました。
30歳くらいの男性が、英国国営放送BBCの主催する18歳以下の子供の為のチャリティChildren In Needを語って、ケンブリッジ市内の家々の扉を叩き募金を騙し取って行ったのです。
この片目のクマちゃんはChildren In Need のキャラクター
PUDSEY。
ホームレス、ネグレクト、虐待、貧困、重病、肉体的精神的障害、などに苦しむ18歳以下の子供達の為にポジティブな生き方が出来るよう、彼らを支える活動グループに対する資金を集めよう・・・といった内容のチャリティです。
街にはPUDSEYのキャラクターグッズを売るチャリティショップもあるし、募金は一年中出来るのだけれど、秋にBBCが特番を組んでアピールする時期があります。
ゲストのポップ歌手がチャリティ・ライブをしたり、お祭り気分を盛り上げるので、今回はそのキャンペーン中に募金が回って来たから、皆ついつい信じてしまったのではないでしょうか。
11月のある日の夕方、PUDSEYの絵の付いた募金箱を片手に、我が家にもその男性は現れました。
彼はオシャレでスマートな格好・・・とは言えないけれど、別段見苦しい身なりでもなく、愛想のよい男性でした。
「チルドレン・イン・ニーズの募金活動でこの辺りを回っています。
賛同いただけた方には、住所とサインと募金金額を記入していただいています。」
と沢山の名前と募金金額の記載されているリストを見せられました。
その金額を見て、なぜみんな2ポンドなの?と不思議に思いました。
日本人の私としては、2ポンド=500円弱なので、気軽に募金するにはためらう額。
日本で赤い羽根は「街頭募金箱なら」100円以内!と思っていた私には、かなり疑問。
しかもなぜ1ポンドでなく2ポンドなの?・・・と。
「でもここでケチると日本人は心が狭いと思われても嫌だし・・・」
などと変に日本人代表を意識してしまい、結局2ポンド募金してサインしました。
「かわいい犬ですねぇ!僕も犬を飼っています。」
と言ってフェリックスの頭をなでていました。
結局彼は逮捕されたらしく、没収したリストから一軒一軒警察が訪ねて歩き、事情聴取をして証拠の裏付けをしているのだそうです。
被害は約200軒だとか。
そこまで頑張って歩いて集めたなら、それはそれなりに”労働”かも!・・・
と思わなくもないけれど、”騙し取った”のだから罪ですね。
犯人に脅されなかったか?とか、証人として裁判所に出廷することが可能か?とか、色々質問され再びサインをし、こちらからは最近の近所の治安の悪さを訴えたり話し合うこと15分。
同僚の警官2人が合流して次の新たな事件現場出動して行きました。
ちなみにフェリックスはお巡りさんと私の間に入って暴睡しておりました。
今思えば、あのお巡りさんが本物だと言う証拠はどこにあったのでしょう?
制服も着ていたし、腰には手錠を下げていて、外見は本物だけど・・・
英国は警察手帳をださないのかな?見たところで、本物かどうか区別つかないけど・・・
事件に関する警察のお知らせメールe copsでは,父親(30歳くらい)と子供(8歳くらい)の子連れによる、
「バス代7ポンド貸してください!」詐欺も多発しているとか・・・
親切心が仇になるこのご時世。
もう疑心暗鬼状態!なんにも信じられない今日この頃です。
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