家族や友達に犬を喪った悲しみを打ち明けた時、一番傷ついた言葉は、「ペットは自分よりも先に死ぬものじゃないの」という言葉だった。
そんな事はわかっている。十分わかっているのだ。 でも、頭でわかっていても、心は泣き叫ぶ。 理性と感情が食い違う辛さが、嗚咽となって流れ出る。
ペットロスについてのサイトを見ても、重いペットロス症状にならないための予防法として、「ペットが元気なうちから死別のことをよく考えておくという努力をすべき」とある。 けれどいくらその時を覚悟していても、いざ別れを迎えた時には、そんな予防法など悲しみの前には吹っ飛んでしまう。
ペットロスに予防法などない。
そして、ペットロスに苦しむ人に対しては、ただ黙って話を聞くだけで良い。それだけで十分だ。 |