リリィさんはあまり吠えない。
音の出所がわからない音(マンションの廊下での子供の声とか)には素早く反応をするが
基本的にはあまり多くは吠えないワンコだと思っている。
そんなリリィさんがキチさんに向かって吠えた。
「ワン」
「なに〜?何も音してないで〜」
キチさん、テレビを見ながらリリィさんのほうを見ないで返事した。
「ワン」
もう一度、リリィさんが吠えた。
「どないしたん?」とキチさん、リリィさんを見る。
・・・・リリィさん、お気に入りのおもちゃをくわえてキチさんにむかって投げる。
キチさんがそのおもちゃの存在を無視をしていたら、またくわえて投げる。
・・・リリィさん、コレ投げてほしいんですか・・・?
キチさん、いまテレビ見てるんですがねぇ・・・。
ほい。
キチさん、廊下に向かっておもちゃを投げた。
リリィさん、走っていってそれを取ってきて・・・・
ワン
・・・・またですか。。。。
キチさん、テレビ見てるんですよ〜。
後でいっぱい遊ぶからちょっと待っててくださいな。
ワン
わかったよ〜。遊ぶよ〜。
おりゃ〜・・・と力いっぱいおもちゃを投げたキチさん。
リリィさん、そのおもちゃの軌道を目で追ってそのまま『伏せ』をした。
・・・・行かんのかいっ!
リリィさんの『ボケ』に思わずツッコんで、見ていたテレビも展開がわからなくなって更に「なんでやねん」とツッコんでしまったキチさんなのだ〜。