夏休みも中盤に入ってきたある日の朝。
ジュンさんが突然「早朝デートに行くぞ。」と言ってきた。
しかし、デートの相手は大恋愛の末、結婚したと思っている妻キチではなく
ジュンさんと出会って2年半たらずのリリィさんだったということに気がつくまでに
10秒もかからなかったのは言うまでもない。
何故なら、ジュンさんはすでにリリィさんの散歩セットを片手に持っていたからだ。
キチさんのジェラシーを横目にリリィさんはさっさと玄関に向かう。
こんな朝早くから思い切りリリィさんと遊べる場所。
そう、大東市にある深北緑地のドッグランしかないのである。
ドッグランに入ったリリィさん。とりあえずドッグラン内を激走。
最近、強く思うのだがキチさんは写真を撮るのが下手である。
被写体であるリリィさんは何処に??なんていう写真はザラにあるのだ。
うまく取れないのはデジカメのせいだと言い張ってきたキチさんなんだけど
その主張を簡単に覆されることになることをこのときはまだ知らない。。。
普段はボールにまったくもって興味がないリリィさんなんだけど
他人様が置いていったボールには取りあえず興味を持ってみる。
・・・リリィさん。どれだけにおっても、おやつは出てこないと思われますわよ。
投げてやるから取っておいで〜。
キチさん、ボールを思い切り遠くへ投げてみる。
リリィさん、ボールの方へ走って行く。そしてくわえてキチさんの方向へ持ってくる。
ほぉ〜。リリィさん、なかなかやりますな。。。
そうそう、こっちへ持っておいで・・・・・・・と、言った瞬間・・・
・・・・リリィさん、身体を90度曲げて、全然違う場所でカミカミしはじめた。
・・・あなたって、ワンコは・・・
持ってこい〜
ジュンさんは・・というと、リリィさんが一生懸命走ったりボールを追いかけているところを
父親が愛娘を見つめるようなまなざしで見ている。
デートを楽しんでますな、アナタ・・・。
さてさて・・・ひとしきり遊んで水を飲む始めたリリィさん。
キチさんは写真がうまく撮れないのはデジカメのせいだけではないということを気づかされる。。。
リリィさんが鼻を舐めているのがわかりますか??
この写真はジュンさんが撮ったんですよ。
キチさんはこのようなリリィさんの決定的瞬間的な写真は撮ったことがないんですよ。
ピントが背景に合っているとか、背景にすらピントが合っていないボケボケ写真が多いわけですよ・・・。
とりあえず、ジュンさんに謝っておこう・・・。
しかし、写真がうまく撮れない理由をデジカメのせいにしていたから
なんとか新しいデジカメを買おうなんて思っていた計画が・・・パァに・・・。
リリィさん、早朝デートは楽しんでいただけましたか〜?
だいぶ時間が経って気温も上がってきたから、そろそろ帰ろうか〜。
平日はどうしても行けても近所の散歩だけになっちゃうから
休日ぐらいはデートを楽しむのもいいよね。
ジュンさんがリリィさんとデートを楽しんでいる姿を見て、仕事でのストレスが少しでも無くなればなんて思った良妻キチさんなのだ〜。