数年前に犬の帰巣本能を扱ったテレビ番組を見た。

いつも通っている散歩道の途中で放された（ロングリード付）犬が
無事に家に帰ることが出来るかという内容だった。

犬Ａ：毎日同じルートを通っている。
犬Ｂ：時々違うルートを通っている。（飼い主の気ままで）

犬Ａの飼い主さんは自信満々だった。
何故なら、毎日同じルートを通っているのだから帰り道なんて覚えているはず・・・と。


犬Ｂの飼い主さんは不安な顔だ。
何故なら、毎日違うルートを通っているから途中で放り出されたら帰り道なんてわからないだろう・・と。

そして、結果。

犬Ｂは無事に自宅へたどり着き、犬Ａは迷子になってしまった。

そのときにテレビに出ていた専門家曰く、
時々違うルートを通っていることが脳に刺激を与え帰巣本能を強化するとのこと。



数年前に見たテレビの話しなのだが、私は強烈な衝撃を受けたことを今でも忘れない。

まともに影響を受け、リリィさんの散歩のルートは出来る限り違う道を通ったり、いつものルートを逆走したりしている。

しかし、冬は私が会社から帰宅するするころにはすでに日は落ち、真っ暗な夜道だ。

そのため、結局は街灯の多いルートを・・即ち同じルートを通ることになるのである。



前置きが長くなったのだが・・・先日。

仕事が落ち着いてきた私と珍しく残業無しだったジュンさんの帰宅時間が重なり
夫婦でリリィさんの散歩に行くことになった。

夫婦の熱い語らいを交わしながら、いつも散歩道。
ずんずん進んでいくと、街灯も少なく暗い道につながる曲がり角にたどり着いた。

私が１人で散歩するときはいつもココで引き返す。
さすがに私でも「怖い」という感情があるのだ。

しかし、今日はジュンさんが一緒だ。
行ったことのないこの暗い道を散歩してみようと提案し歩き出した。

へぇ〜こんなところにこんなものがあったんや〜。
ほぉ〜こんなところに住宅街があったんや〜。
ちょっとオシャレな売家を見つけ、ココを買おうや〜とジュンさんにおねだり。

などなど、近所のはずなのに未知なる世界に興奮しながら歩く。

さらに歩く。

そして・・・・気が付くと・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



アレ、ジュンサン、ココ、ドコ？


アレ、キチ、ココ、ドコ？




近所で迷子になったオマヌケ夫婦。



右に曲がってみたら、つきあたり。
それでは左へと曲がってみたら、さっき通ったやん！っとツッコミが入ってみたり。


目印になる大きな建物があったので、それを傍目に歩くのだが、さっぱりわからない。




そうだ！ここでリリィさんの出番だ！！
リリィさんの帰巣本能を発揮するチャンスではないか！！

私は横を歩くリリィさんを見た。


・・・・・・・・・が、やはり飼い主夫婦が自宅を探し出すことにした。

何故なら、迷子になってしまった為リリィさんはいつもの散歩より倍ぐらい歩いて
へばり気味だったからである。

※参考写真

おいおい・・・。リリィさん、ここが貴方の出番ではないのかへ？
何のために出来るだけ違うルートを通っているんだと思っているのかね？

ねぇ・・リリィさん？

 

・・・・・・・・・・・・・・。

 

 

ここでもない、この道はさっき通ったやん！など違う意味での夫婦の熱い語らいの末
いつも通っている道に出ることができた。


はぁ・・・疲れた。歩きすぎて足が痛い。
思わぬ有酸素運動をしたオマヌケ一家。

ダイエットや〜んなんていいながら、たくさん歩いたためもお腹がすいて
いつもよりたくさんご飯を食べ、いつもより早い時間に寝たことは言うまでもない。


さすが、我が家！！　Ｖiｖａ　我が家！！

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リリィさんの名誉のため書きますが、リリィさんは飼い主が止まったら自分も止まると理解しています。
だからリードを引っ張って飼い主をグイグイ引っ張ることはしないんですね。

ただ、行き先が決まっている（大好きなお友達に挨拶など）は飼い主のことなんておかまいなしに引っ張る
都合の良いレディですが。。

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