ボク、黒パグのルーク(leuk)っていいます。
これからボクのleuk(※)な毎日をお話していきます。
※leukはオランダ語で“楽しい”とか“おもしろい”という意味
第1回目はボクの大好きなママとの出会いの話をします。
あれは3月12日。
頬をなでる風がまだ冷たい晴れた日だったなぁ〜。
「はじめまして。よろしくおねがいします」
見たことのないその女の人は、サークルの中で遊んでいるボクに目をやりながらブリーダーのお姉さんにそう言った。
「抱っこしてもいいですか?」
「もちろんですよ」
お姉さんはいつものようにお腹の下に手を入れると、すうっと抱き上げた。
「はい、どうぞ」
そう言って、その女の人に手渡した。
「????」
されるがままのボク。
「カワイイ〜」
「そ〜お? そうでしょう」
ちょっとご機嫌なボク。まずはご挨拶とばかりに
「ブヒブヒブヒ」
においを嗅いだ。う〜ん、いい香り。
「ブファ〜」←ちょっと豪快な音ですが、列記としたあくびです…。
次の瞬間、大きなあくびが出て…。
ちなみに、犬族のあくびは安心したり、リラックスしてる証拠です。
「なんかホッとするなぁ〜、ずっとこのまま…。あれれれれ。ボクはもしかしてこの人に恋してる?」
そのとき!
「アタチも抱っこして〜」
一緒に暮らしていたお姉ちゃんがボクの彼女に猛アプローチをかけ始めたんだ。
「なぬ〜!」
思わぬところにライバル出現!
「やめてよ! この人はボクのものだもんねぇ〜」
お姉ちゃんを見下ろしながら、得意げにそう言うと、
「お前ばっかり、する〜い! 私だって抱っこして欲しい〜」
お姉ちゃんは、しっぽを精一杯、振り振りして女の人の足にまとわりついてきた。
「ヴゥゥゥー、しつこいな!」
ちょっと不機嫌なボク。
すると、
「ハイハイ、あなたも抱っこして欲しいのね」
ママはボクを床に下ろすと、今度はお姉ちゃんを抱っこした。
「ガーン! そんなぁ〜」
ショックだった。正直、落ち込んだ。
「あれれれれ、女の人が曇って見えない! なんでなんでなんで?」
ポロリ…。自慢のボクの大きな目から大粒の涙がこぼれた。
「あら、あら、どうして泣いてるの?」
その人ははしゃがんで、ボクの頭にやさしく手を当ててくれた。
ピコピコピコ…。ボクは一生懸命、シッポを振って好意を表した。
「そんなに私のこと、好き?」
「ブヒブヒ」
「じゃあ、私のところに来る?」
「ブヒ、ブヒ、ブヒ、ブヒ! 」←興奮すると、こんな声が出てしまいます^^;
「やったー!」
ボクは彼女の胸に飛び込んだ。
「わかった、わかった」
そう言って、ペロペロ顔をなめるボクをギューっとしてくれた。
「し・あ・わ・せ〜」
こうして彼女(っていうか、ママ)とボクのラブラブな生活が始まったんだ。
ママの膝の上で。ここがボクの一番のお気に入り