ナッティに出会うまで、犬と人間が一緒に遊び、双方が楽しみを分かち合う事など、僕の概念はなかった。
例えばロープのおもちゃで引っ張り合う遊びなんて、犬サイドが一方的に楽しいだけで、人間にとってはつまらない行為だととらえていた。
が、しかしナッティに出会い、根底から覆された。これが実に楽しい遊戯だと思い知らされたのである。
ただ引っ張り合うだけの単純な動作なのに、ナッティのしぐさや泣き声見ているだけで、ゆかいな気持ちになり、気がつくと少年のように声を出して楽しんでいる自分がいる。
これが人間同士だとどうであろう。いくら仲の良いユウコと僕であろうとロープを口や手で真剣に引っ張り合ったところで、こんなにも楽しめるであろうか?
見てる人は違う意味で面白いかもだが、当人は全く楽しめないであろう。
犬★玩具や物を部屋のどこかに隠し、ナッティに捜索させ発見させる遊びなどもそうであろう。
いくら仲の良いユウコと僕であろうと犬★玩具や物を隠し、ユウコに捜索させ発見に到っても、盛り上がりにおおいにかけるであろう。
そして犬★玩具を使わなくとも、ただ一緒に走ったり歩いたりするだけでゆかいな気持ちにさせてくれる。
進んだ文明に目をギラつかせた人類が忘れがちな事を、思い出させてくれるような気がする。
幼少の頃、ただの追いかけっこやかくれんぼで大盛り上がりであった。
精密に組まれたプログラムのコンピューターゲームには、決して作る事ができない楽しさがあったような気がする。
本当に犬を飼い始めて、気づかされる事や思い出させられる事が多い。
やたら新聞で見かけるニート対策に大金を投入する前に、遊び上手な犬に学ぶべきだ、と思う。
ただ愛犬と遊びに夢中になりすぎて、パソコンを破壊しないように注意する事を忘れてはならない。