先日痛めていた腰が悪化の為、整形外科病院に行った。最初は宇宙人に誘拐され、腰にチップを埋め込まれた程度の違和感であったが、少しずつ大きく育ち、時折激しい痛みを伴った。
あまりの痛さに駆け込んだ先は家近の、『たかしま整形外科病院』である。ここはヤブヤミヤバイで有名であり、偽りの事故と知りながら診断書を作成し、処分を受け病院名を『高島』から『たかしま』に変えて営業を再会したらしい。
僕は待たされるのがキライなんで、手術などの技術的な事なら別であるが、診察程度なら名医もヤブも大差は無いと考えていた為、空いている後者を選択した。
普通の病院ならご老人達で賑わう平日の午前なのに、先客は2名で2名とも首にコルセット、足元はスリッパで住所は病院のようである。
受付でまずいきなり「事故ですか?」と最初に質問される…ヤミ営業は続いているようである。
結構大きな病院なので診察室は3つあり、先生の名前を見ると、高島忠夫、高島政伸、高島政宏とおそらく身内なのであろう。
すぐに忠夫の部屋に呼ばれるた。忠夫に症状を説明すると、質問攻めにあい答え終わるといきなり『ヘルニア』かもと言われ、レントゲンを撮ると言われた。
レントゲン室で6ショットぐらい撮影され、多過ぎないと不安を抱きながら忠夫の部屋に戻った。レントゲン写真を見た結果、「前の患者と骨が似ている」と言われさらに不安は増大した。
体のあちらこちらを押さえながら「ここが痛いでしょ?」と決めつけて聞いてくるもどちらかと言うとマッサージのように気持ち良かった。
痛い箇所はすべて気持ち良いと答えると、忠夫は首をかしげながらも「やはりヘルニアですね」と診断結果を告げた。しかも「前の患者もそうでしたが、これだけヒドイ症状だと入院して検査が必要です」とゴリ押しである。
とりあえず断りを入れると、リハビリに通うよう言われた後薬の話になり、温シップ、冷シップ、痛み止めなど全種類出すから順番に使っていって効くやつを使えと言われる…。数撃ちゃ当たるとでもお考えであろうか…。
温シップは家に大量に買い置きがあると言うも、処方箋で買う代物は市販の物とは効き目が違うと言われ、看護婦に温シップを貼ってもらい忠夫の部屋を後にした。
確かに貼ってもらった温シップは速攻性にすぐれており、何よりも臭いがきつかった。『犬臭交差点』で書いたが臭い臭いが激減し、薬臭さも最近では控え目である。
しかし薬の臭いこそが痛みを和らげる一番の要因ではなかろうか。目と鼻にくるシップ臭は患部に浸透しそうな気がするし、正露丸臭を嗅ぐだけで腹痛が治るような気がしたものである。
話はもどるが会計の前では、いかにも当たり屋風のおじきが、大声で携帯でしゃべっていた…一応ここは病院である。
会計を済ませても次回やリハビリの話は無く、やる気の無さや無責任さにあきれかえり、処方箋をゴミ箱に捨て病院を後にした。自分の身は自分で治せと言う事なんだろうか。
しかし気づくと、あまりの怒りに腰痛は影をひそめていた。そして驚いた事にその日以来少しずつ回復に向かって行った。これが忠夫の想定内なら恐るべき治療法である。ヤブと名医は紙一重かも知れない。
今回の腰痛で様々な事を学習した。腰は生活するにあたって必要な部位である。ただ歩く事や寝る事にも深く係わっている。もうすぐ完治であるがまずはナッティと走りたい、と思う。
ナッティ、腰や関節を大切にな。2ケ月近く思いっきり遊べなかった分、お出かけしなくては。