いい季節がやってきました。
家の近所は、田んぼや野花や野いちご・・・。
昭和の古き良き時代、ってな場所です。
そこに、この季節の風物詩
「ほたる」
が出没しました。
私は田舎育ちだけど、蛍まで出るとこには住んでなかったので
「おお〜すげ〜〜!!」
と感動したのですが
近所の子供達は、いたって普通。
春にたけのこ狩りをするように
冬に雪だるまを作るように
毎夜毎夜、蛍を見て普通に楽しんでいます。
家の前の川に現れる蛍が幻想的で、嬉しくなる今日この頃。。
そんな夜8時。。
宅急便がやってきた。
ミッキーが眠いとぐずって、トントン寝かしつけている時。
ピ〜〜〜ンポ〜〜〜〜ン!!
ミッキー、起きる。
おかしな格好の私、慌てる。
ぷ〜、なぜか喜ぶ。
主人は泊まりにつき、バタバタと着替えてインターホンに出る。
インターホンの下で
「なになに〜〜?」
と、ぷ〜。
ぷ〜はインターホンがなると、外に出る準備をなぜか始める。
ソワソワして、ドアの前にはりつき助走・・・。
「だめよ!!!!」
かなり、怖い顔できつ〜く言い聞かせる。
そしてドアをうす〜く開けて、荷物だけ受け取ろうとした瞬間・・
スル〜〜〜。
こういう時、ぷ〜は軟体動物になる。
ドアの形に体を曲げながら脱出成功。
「ぷ〜〜!!!!」
あわあわする私達には全く無関心の宅急便の人は、
早く印鑑をもらいたいという表情。
ふっと門を見ると、な、な、なんと全開じゃないか〜!!
これはぷ〜をとっ捕まえないと、逃走パターンだ!
右手で印鑑を押しながら
左手で宅急便の人の足元をクルクルまわるぷ〜を追っかける。
「まて!!あ、すみません。 ぷ〜!!だめ!!すみません。」
宅急便さんとぷ〜に同時に話しかけながら、スルスル逃げるぷ〜にイラっとする私。
印鑑をもらった宅急便さんは、そんなチワ喧嘩はどうでも良さそうに去っていった。
んで、ぷ〜もそんな私はどうでも良さそうに、宅急便さんに付いて去って行った・・・。
「あ〜〜〜!!まて〜〜!!」
そんな声もむなしく、暗闇に消えていく白黒・・・。
ペコリも何もなく出て行くトラック・・・。
「ちょっと〜〜、門の前にドアは閉めてと書いてたじゃ〜ん。クロネコさんよ〜。」
一人、パニクリそうになったときミッキーの泣き声。
「ああ〜〜!!どうすりゃいいんだ〜。」
一旦家に入り、餌をポッケにいれ、ミッキーを抱っこしぷ〜を探しに出かける。
「ぷ〜、ぷ〜ちゃ〜ん、おいしいものあるよ〜」
真っ暗の中、ひたすら呼び続ける。
今までの経験上、ぷ〜は近所にいる。
で、飽きたら不安になって帰ってくる。
そう高をくくって、探し始めたのに探せど探せどぷ〜はいない。。
だんだん、焦ってきてミッキーを抱っこしながらも小走りで探す。
「ぷ〜、ぷ〜・・・・」
そんな必死の私を阻む物があった。
それは、ほたる・・・。
チラッと光っては、目の前をぴゅ〜ん。
足元をぴゅ〜ん。
右手前方をぴゅ〜ん。
ミッキーの顔の前をぴゅ〜ん。
「もうええっちゅうの!!(怒)」
もう光るな!とすら思えてしまうほど、蛍にまとわり付かれる私達。
昨日までは、風流ね〜♪なんて言ってたのに。
今は舌打ちする始末。
そんなこんなで、二時間・・・。
「そんなに家が嫌か?何が不満なんだ?」
とブツブツ言いながら、ミッキーも寝たので渋々家に帰ったら・・。
隣の庭に、光る物。
草食べてる?
におってる?
間違いない!ヤツだ!
やっぱり、近くにいたぷ〜。
勝手口から、バナナを一本放り投げる。
それに釣られて、ノコノコ戻ってくる。
そのまま、首輪をつかんで強制連行。
その後、半日に渡る私のお叱りを受け
更なる柵を設置され
もちろん、バナナなどもらえるはずもなく・・・
代償は大きかった。。。
ほたる君、一瞬ウザイと思ってごめん。
来年も光っていいよ。
いや、光ってください。