里親会で、長く保護活動をしていらっしゃるＳさんという方に出会いました。
Ｓさんが関わった、あるおばあさんのことをお話したいと思います。
里親会にあるおばあさんが『仔猫を貰いたい・・・・。』
と来たそうです。
おばあさんはお子さんはいるものの、ひとり暮らしで淋しいので、猫を飼いたいと思われたんだとか。
多くの里親会では、年配の方に仔猫や仔犬を譲渡するのをためらいます。
飼い主が先立ってしまって、また譲渡した犬猫が路頭に迷うことを心配してのことでしょう。
でも、Ｓさんはその時はそういう理由ではなく、
仔猫はちょこまかして動きが読めないし、つまづいて転んでもいけないからと、
落ち着いた成猫を飼うことをおすすめしたそう。
おばあさんは、Ｓさんのアドバイスを快く聞いてくださったものの、その時譲渡できる成猫がいなかったので、Ｓさんは自分の飼っている猫の中から、一番おとなしく飼いやすい性格の子をおばあさんに差し上げることにしたんですって。
（Ｓさんご自身はあとで娘さんに怒られたそう・・・＾＾；）
おばあさんとＳさんの交流はその後もつつき、おばあさんは何度も入院するたびに猫はＳさん宅に里帰りをし、あばあさんも猫に会いたい一心でリハビリをがんばって退院してそしてまた入院・・・・なんてことが繰り返され・・・・。
その後、Ｓさんと猫はおばあさんを見送り、猫はいまはＳさんのおうちに帰って来ているとのこと。
おばあさんが亡骸となって、おばあさんの自宅に帰って来たとき、Ｓさんと猫はおばあさんにお別れをしに行くと、
猫は、自分の居た場所を確かめるように匂いを嗅いでまわり、最後におばあさんの側にそ〜〜っと座ったんですって。
おばあさんはその猫と暮らせて幸せだっただろうし、猫もちゃんとお役目を果たしたんだな〜って・・・
そこに居合わせた皆で涙を流しました。
もちろん、Ｓさんの優しさにも感動しましたし。
以前、ＴＶでイギリスの動物保護施設の番組をやっていて、そこから1匹の犬がひとり暮らしの８０代のおばあさんのところに引き取られていったのがありました。
動物保護の先進国のイギリスでは飼い主亡き後もちゃんと動物を保護できる体制になっているのです。
日本では高齢になると、どんなに動物か好きでも、好きだからこそ、自分の亡き後のことを思い、動物を飼う事をためらう人が多いですよね。
Ｓさん、ひとりでイギリスばりのことやってのけちゃってすごいな〜と思いましたけど、日本もイギリスみたいになったらいいのにね。
意識改革、制度改革、モロモロ・・・いっぱい！先は長〜〜〜い！！
今日は文字ばっかり・・・でした。
