今日は画像はありません。内容としては重いかもしれません。お嫌な方はスルーしてくださいませ。

ご存知の方も多いとは思うのですが、高知出身の作家、坂東真砂子さんが日経新聞のコラムで、
「猫殺し」と題した記事を載せたことが話題になっていました。
内容は、以下に多少省略して載せます。

こんなことを書いたら、どんなに糾弾されるかわかっている。
世の動物愛護家には、鬼畜のように罵倒されるだろう。
動物愛護管理法に反するといわれるかもしれない。
そんなこと承知で打ち明けるが、私は子猫を殺している。
家の隣の崖の下がちょうど空地になっているので、生れ落ちるや、
そこに放り投げるのである。
子猫殺しを犯すに至ったのは、いろいろと考えた結果だ。
・・・(省略）・・・
私は猫を三匹飼っている。
みんな雌だ。
雄もいたが、家に居つかず、近所を徘徊して、やがていなくなった。
残る三匹は、どれも赤ん坊の頃から育ててきた。
当然、成長すると、盛りがついて、子を産む。
タヒチでは野良猫はわんさかいる。
これは犬も同様だが、血統書付きの犬猫ででもないと、もらってくれるところなんかない。
避妊手術を、まず考えた。
しかし、どうも決心がつかない。
獣の雌にとっての「生」とは、盛りのついた時にセックスして、子供を産むことではないか。
その本質的な生を、人間の都合で奪いとっていいものだろうか。
・・・（省略）・・・
もし猫が言葉を話せるならば、避妊手術なんかされたくない、子を産みたいというだろう。
飼い猫に避妊手術を施すことは、飼い主の責任だといわれている。
しかし、それは飼い主の都合でもある。
子猫が野良猫となると、人間の生活環境を害する。
だから社会的責任として、育てられない子猫は、最初から生まないように手術する。
私は、これに異を唱えるものではない。
ただ、この問題に関しては、生まれてすぐの子猫を殺しても同じことだ。
子種を殺すか、できた子を殺すかの差だ。
避妊手術のほうが、殺しという厭なことに手を染めずにすむ。
そして、この差の間には、親猫にとっての「生」の経験の有無、子猫にとっては、殺されるという悲劇が横たわっている。
どっちがいいとか、悪いとか、いえるものではない。
愛玩動物として獣を飼うこと自体が、人のわがままに根ざした行為なのだ。
獣にとっての「生」とは、人間の干渉なく、自然の中で生きることだ。
生き延びるために喰うとか、被害を及ぼされるから殺すといった生死に関わることでない限り、人が他の生き物の「生」にちょっかいを出すのは間違っている。
人は神ではない。他の生き物の「生」に関して、正しいことなぞできるはずはない。
どこかで矛盾や不合理が生じてくる。
人は他の生き物に対して、避妊手術を行う権利などない。
生まれた子を殺す権利もない。
それでも、愛玩のために生き物を飼いたいならば、飼い主としては、自分のより納得できる道を選択するしかない。
私は自分の育ててきた猫の「生」の充実を選び、社会に対する責任として子殺しを選択した。
もちろん、それに伴う殺しの痛み、悲しみも引き受けてのことである。


あまり省略すると、坂東さんの文章が変わってしまい、分かりづらいと思い、ほとんど原文に近いです。

この記事に対して、全国で色々な意見が出され、
賛成派、反対派で意見が対立したりいがみ合ったり。
それでも８月１８日のことで、地元紙では小さく取り上げられただけでした。
私としてはこんな不愉快な記事に対し、分かってもらえない人相手にあえて論議はしたくなかったんです。
でも最近になって３件、その記事に対する読者の意見が載ったんです。
１つ目は「仔猫殺し問題」我が家の思いは・・・と言う記事。
昔、子供さんが捨て猫を隠れて買っていたら、三匹の子供を生んで、母子家庭だったが仔猫を含めて四匹の猫を飼った。
ぎりぎりの生活の中、何とかやりくりをしてえさを与えたが、そこへまた三匹の仔猫を生んだ。
親子三人暮らしで四匹が精一杯。これ以上は経済的に無理ということで、仔猫をダンボールに入れて三途の川を渡る為に、お金を入れ小動物管理センターの門のところへ置いて、
手を合わせて泣きながら帰って来た。というもの・・・。

日が変わって今日、２件目の記事は、不快感抱かされる坂東氏「仔猫殺し」・・・というもの。
前記の方に対し、事情を察して一定の理解と同情を覚えるという書き出しの後、
全国紙である日経のコラムに、あえて寄稿し、それに対する反論が、自分の行為を恥じてるようには思えないもので、この件に対する坂東さんの文章は、私達に不快感を味わわせるに十分なものであったというもの。

３件目、「仔猫殺し」告白の坂東氏は真っ正直・・・という記事。
自身の幼少時代に、床下で生まれた仔猫を飼いたいと哀願する目の前で、大人が目も開かぬ子猫を川へ放り込んだ。
流れる仔猫を追って、泣きながら川岸を走ったが次々と沈んでいった。
以来、「猫殺しの家の子」の負い目を背負い、飼う事はなかった。

「子産み子育て論」では、日本の人口は久しい以前から戦争・飢餓・間引き
という子殺しの連鎖で急激な人口増が避けられてきた。

そして話は、故・吉田茂氏の話しにおよび、氏は出生時に間引きされる運命であったが、たまたま男児であったため生かされた。日本では妊娠中絶法で出生調整もなされている。と・・・。

その後、小学校で飼育するウサギの過剰繁殖に困り、校長が生まれたばかりの子ウサギを土に埋めたと避難された。
「近所の猫が増えすぎて庭や畑を荒らして困っている」という悩みがある等の記事。

最後には「仔猫殺し」について猫好きの知人に意見を伺うと「仔猫殺しねぇ。言わないだけで誰でもやってるよ。土に埋める、川に流す、ごみで出すなど・・・」と、こともなげに言う。
　そう、坂東氏は真っ正直すぎるのだ。

文章はこうくくられていました。この投稿者は、６６歳、女性大学研究員です。
猫好きの友人？伺った？、日本語の使い方と理解が間違っていますよ。


この記事に対するコメントは、無理にしないでくださいね。
あまりにも衝撃的で、私は人間で居ることが恥ずかしくなりました。
何でこんな意見が出てくるのか、すべての話は文章的に関連付けたようで、
何のつながりも説得力もありません。
日本には言論の自由が謳われています。
しかしこんな低レベルの記事には、嫌悪感以外の何ものも感じられません。

こんな記事の更新を、最後までお読みくださってありがとうございました。
悲しすぎます。そして憤りを感じずには入られません・・・。