猫疥癬をご存じですか?今、ブログをお休みしてました。
いろいろなコメントや、レスの内容で感じられている方もあると思いますが、
実は私、ある猫に対して取り返しのつかない事をしてしまいました。
この子の顔を見てください。以前に避妊手術をしたハナちゃんです。
可愛い顔がこんな酷いことになってしまい、捕まえて治療をしました。
これが猫疥癬の症状です。
でもこれは単なる皮膚病ではなく、全身の毛が抜け落ちて体力を奪います。
そして死に至る伝染病なのです。
治療は比較的簡単で、1本3000円の注射を3回ほどすれば良くなります。
そして下の画像が2回目の治療が終わった頃です。
2回目で、随分と良くなっているのが分かると思います。
今回、この子の異父兄弟のウリが、同じ猫疥癬にかかってしまいました。
症状はハナ以上に酷く、頭から背中にかけて毛は抜け落ち、
そのむき出しになった皮膚からは、浸出液が出ている状態でした。
この子がウリです。
生まれた時の模様が、イノシシの子供(ウリ坊)に似てたこと、
そして父親にうり二つだったので、自然とウリって呼ぶようになってました。
うちの施設では、何年か前にこの猫疥癬がはやり、
全く知識もない私は、次々と蔓延するこの病気をくい止めることができませんでした。
その結果、生まれたばかりの子猫まで、ハナちゃんの様な風貌になり、
次々と姿を消して行ったのです。
その時の事を思い出すと、今でも辛くてたまりません。
今回、ウリを何とかしようと思い、先週の水曜日の昼休みに、
動物病院へ連れて行ったのです。
その時にはすんなりとキャリーに入ったのですが、病院に着いた時に、
トリミング中の犬を見てパニックになり大暴れ、
キャリーの蓋をこわして飛び出してしまいました。
その日の夕方までは、姿を見せていましたが、それからウリは見つかっていません。
すべて私の責任なんです。
ウリの人生に中途半端に手を出してしまい、知らない土地でたった一人にしてしまいました。
悔やんでも悔やみ切れません。
このことを、今まで記事にしなかったのは、
ここにきてくださる方は、きっと私を責めたりしないことが分かっていたからです。
そうなると自分の気持ちも、「仕方なかったんだ」という方に傾きそうで・・・。
強い意志を持って、ウリを見つけだしたかったからです。
でも、こうして1週間近くたつと、「もうここにはいないのかもしれない」と考えてしまいます。
ご近所さんに声かけをし、昼間は飼い猫が捕獲器に入ってもいけないし、
夜、暗くなってから設置し、夜中に1回見に行って、朝に引き上げに行きます。
餌を食べにきた形跡はありますが、果たしてそれがウリかどうかは分かりません。
今回のことで、私自身のおごりや浅はかさを痛切に感じました。
心の中に、野良猫の保護という美談に浸る自分がいたようにも思えます。
ウリが親兄弟と離れ、知らない土地でたった一人でいることを思うと、
今も胸が締め付けられ、毎日眠れない日々を送っています。
ノラ猫の生活に手を出すと言うことは、その子の人生を大きく左右します。
もっと慎重にかかわるべきだったし、
最後まで責任もてない者が、簡単に手出ししてはいけないと感じました。
保護活動をされている方は、そういったリスクも計算の上で動かれています。
中途半端な気持ちでは動かれていないことを、今回の事で強く感じました。
ウリは絶対に、私が助け出してあげなければなりません。
これからも、あきらめずに探し続けます。