昔の人々は「もののあはれは秋こそまされ」といった。四季の中でも秋はひとしお寂しさが募る季節だと感じ取ってきたという。豊かな実りを迎える季節、それは喜びには違いないが草木の紅葉にも象徴されるように勢いや活力が衰え、あるいは滅んでゆくことも連想させる。だから季節の移ろいをとりわけ強く感じさせるものといえる。
東日本大震災と原発事故から2年6ヵ月。この間の季節の変化を最も敏感に受け止めてきたのは15万人に上る避難者をはじめとする被災地そして被災者といえる。原発から漏れ出す汚染水は廃炉作業の大きな障害にもなっている。
放射能に対する不安は一向に払拭されない。先の見えない日々だけが積み重なる。悲しみや苦しみは十分過ぎるほど味わった。一日も早く、復興そして再建という“果実”につなげる必要がある。 (新聞・社説欄よりの転掲)世の中すべて良い方へと向かっていきますように・・、すべてに平穏を・・。
黙祷