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胸部X線検査、X線写真から求める心臓の大きさ、VHS。
イヌの vertebral heart size は、 9.7v +/- 0.5v 。
詳しくは、↓こちら。
1995年
Vertebral scale system to measure canine heart size in radiographs.
Buchanan JW, Bucheler J.
ttp://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/7751220
2000年
Vertebral scale system to measure heart size in radiographs.
Buchanan JW.
ttp://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/10768239
※上記と異なる値を掲載している書籍やサイトもあります。
母は、ずうっと疑問に思っていました。
「イヌって、どの犬種でも、大きさ、体重、体型がどんなに違っても、
VHSの基準値は、みな同じなの？ 本当に？」
そこで、キャバリアの心臓について、書いている人はいないかしら〜？と
探しました。
Hansson, K. 2004.
Diagnostic Imaging of Cardiopulmonary Structures in Normal Dogs
and Dogs with Mitral Regurgitation
ttp://diss-epsilon.slu.se/archive/00000449/01/Veterinaria167.pdf
には、
┃ The cavalier King Charles spaniel has been found to have
┃ a normal VHS value of 10.6 ± 0.6 (Lamb, Wikeley & Boswood
┃ et al., 2001) and we found a very similar value 10.8 ± 0.5.
という記述がありました。
キャバリアは、正常な状態でも、心臓の大きな子が多いのかもしれません。
ちなみに、キャバリアの研究では、母ですら覚えてしまうくらい頻繁に、
スウェーデンのウプサラ大学の先生方のお名前が登場します。
スウェーデン在住のキャバリアの多くが僧帽弁閉鎖不全症で短命という悲しい
歴史（というほど昔ではないけれど）があったからかもしれませんが、
キャバリアの研究が進むのは、喜ばしいことだと思います。
もしも、母が、ビル・ゲイツさんくらいお金持ちなら、
愛するキャバリアの研究をしてくださる方々に、どーんと寄付したいです。
でも、お金持ちじゃないので、ごめんなさい。（笑）
他の犬種についての研究もありましたよ〜。
ウィペットさん
Vertebral heart size ranges specific for whippets.
Bavegems V, Van Caelenberg A, Duchateau L, Sys SU, Van Bree H, De Rick A.
ttp://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/16250398
グレーハウンド or グレイハウンドさん？（どちらが正しいのでしょう？）
Vertebral heart size in retired racing Greyhounds.
Marin LM, Brown J, McBrien C, Baumwart R, Samii VF, Couto CG.
ttp://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/17691632
ビーグルさん
Vertebral heart scale in the beagle dog.
Kraetschmer S, Ludwig K, Meneses F, Nolte I, Simon D.
ttp://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/18422506
心エコー検査で得られる値についても探しているのですが、
「ここに載ってます」と示せる研究が見つからず。
ある本には掲載されていたのですが、出典を探しても見つからず。
ということで、
本に掲載されていた正常とされるキャバリアの値についての感想ですが、
FS(%)の平均値は、母が思っていたよりも低く、
左室内径の平均値は、母が思っていたよりも大きかったです。
しかし、どんなに調べても、
心臓病になる前のらいすの値が、分かるわけではありません。
僧帽弁閉鎖不全症になる前に、らいすのデータを残しておくべきでした。
今更言ってもしかたがないことですが。
心臓病の進行の程度、今の心臓の状態を説明してくださる獣医さんのお言葉は、
飼い主の一喜一憂の元ですが、
獣医さんのお言葉の元は、診察の結果と検査結果の良し悪しでしょう。
そして、検査結果の良し悪しの元になっているのは、
正常範囲の目安となる、それぞれの検査の基準値や参考範囲、ですよね？
悪いうちに入らないのか、少し悪いのか、すごーく悪いのか・・・（笑）
母は気になるんです、「悪いって、どのくらい悪いの？」と。
悪化の程度は、きっと、残された時間に関わっているでしょうから。
進行性の病気なのだから悪くなるのはしかたがない、と思っていても、
心の中では、これ以上悪くならないで、と願っています。
先生から検査結果を伺う前は、いつもドキドキです。
母は、いつも最悪の結果を思い浮かべます。（爆）
そして、先生が仰った結果は、思っていたほど悪くなかった〜と安堵します。
無意識のうちに、少しでもショックを和らげたい！と思っているからでしょうか。
先生のお話より先に凹んでおく癖がついてしまいました。（汗）
でも、いつか、この癖も役に立たなくなるんでしょうねぇ・・・。
余計な話が長くなってしまいました。（汗）
それでは、次の画像をご覧ください。
らいすの検査結果をまとめたものです。
定期的に、胸部X線検査や心エコー検査をなさっている飼い主さんの中には、
興味のある方もいらっしゃるかも？と思って掲載しました。
 先日掲載したグラフの
NT-proBNP、BUN、
クレアチニンに、
VHS、左室内径、LA/Ao、
FSを加えました。
左の画像をクリック
してください。
らいすの心臓は、かなり大きくなっていて、収縮性も落ちてきているけれど、
NT-proBNP濃度上昇の原因となる心負荷は軽減されている？
お薬が効いているってこと？
じゃ、N-proBNPの放出、濃度上昇のタイミングって？
・・・などなど、母には、たくさんの「？」があります。
なんだか、検査項目が増えれば増えるほど、謎も増えていく気がします。（苦笑）
ところで、
このグラフは、素人が自身の理解を助けるために作ったものですので、
折れ線グラフにすべきではないとか、そういうことはおいといてください。
正確性も求めないでくださいね。（汗）
折れ線グラフが重ならないように考えて、項目ごとのY軸範囲を決めたので、
それぞれの項目のY軸の範囲も、互いの位置関係も、意味はありません。
それから、キャバリアの心エコー検査の正常値を探していた時に見つけた
ケーススタディです。
犬種はもちろんキャバリア、当時5歳、体重5.7kg、手術済みの女の子のお話です。
Mitral valve prolapse in Cavalier King Charles Spaniel:
A review and case study
ttp://www.vetsci.org/2005/pdf/67.pdf
検査、診断、治療について詳しく書かれています。
（読んでも、よく解らないところもあるんですけど。汗）
同じキャバリアの飼い主としては、
肺水腫から復活して元気になった！というところが、たまらなくいいです。
らいすちゃん、頑張ろうね♪
NT-proBNP濃度については、これまでもいろいろと書いていますので、
母の思いは省いて、メモるだけ、ということで。
The Cardiac Biomarker NT-proBNP Is Increased in Dogs with Azotemia.
ttp://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/19709357
クレアチニンと腎臓の関係は、IRIS Staging of CKD の
『 IRIS Staging 'at a glance' Cards 』で。
ttp://www.iris-kidney.com/pdf/IRIS%20A5%20Cards.pdf
Clinical utility of serum N-terminal pro-B-type natriuretic peptide
concentration for identifying cardiac disease in dogs and assessing
disease severity.
ttp://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/18479239
Predictive value of natriuretic peptides in dogs
with mitral valve disease.
ttp://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/18675567
Evaluation of plasma N-terminal pro-brain natriuretic peptide
(NT-proBNP) concentrations in dogs with mitral valve insufficiency.
ttp://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/19652480
最後に、今日のらいすですが、
興奮した時の吐き気のような咳が、再び出るようになってしまいました。
こちらは、昨日雨が降ったので。
雨が降ると、調子が悪くなる・・・なぜなんでしょう？
母の「？」は尽きることがありません。（笑）
でも、今日はいいお天気です。らいすの調子が回復するといいな〜♪
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Posted by rice | 12:30:00, Sep 13, 2009 | TrackBack:x | Comments:x |
