一週間前 歩いて15分の距離の実家から電話があった
実家の猫(ちーこ)の目玉が激しく揺れて視点が定まらない
とりあえず 医者に走ったが 原因が良く解らないらしいという
私は 神経系統の病気かしら?と心配をしていた
それから 2日後 一日に3回もの大きなてんかんの発作を起こした
年齢は9歳 あとひと踏ん張りして欲しい年齢だ
このちーこは 年老いたのら猫が最後の力を振り絞って生んだ猫で
母猫は 間もなく家の傍で 倒れて固くなり 小さな子猫は震えていた
見るに見かねて手を差し伸べたのは母だった
そして その日から実家の 9匹の猫と混じって生活を始めたのだ
蓄膿症で常に鼻をグスグスさせ
アレルギー体質で あごに湿疹が出来やすく
ミニ版のお手製のエリザベスカラーが手放せない
食べても すぐ吐いてしまうため 痩せぽっち
生涯太るという文字に縁がなかった
そのちーこを 昨日 入院先に見舞いに行った
もう てんかん発作も頻繁で
『こちらでやれることは点滴で栄養と水分を送るだけ』という獣医さん。
以前ポメラニアンを病院で死なせ 3年以上も悔やんだ経験から
母と妹にすぐに連絡 自宅で最期を看取ることを決意した
いや 決意させた!
しかし 昨夜 今日と
細く小さな身体を硬直させ 苦しみもがく発作が
昼夜を問わず 襲ってくる
目線の先に何があるのか?
がラス球のようなキレイな目は一点を見つめたままだ
そんな状況でも 私たちが話す声には 反応する
誰かが立ち上がると探すように首を動かそうとして倒れる
抱っこしながら舐めあうほど仲の良い猫が 隔離されたドアの向こう側で
子猫を呼ぶような声で鳴き続けている
その声にもまた 手足をバタバタさせる
ちーこは まだ 生きていると実感する一瞬だ
母がポツリと 『もうこれ以上は可哀想だから 安楽死をさせようか・・・』
その言葉に 『そうだね』と喉まで出掛かったが娘2人は無言になった
母も 私も 妹も 同じ事を考えているのだろう
何も行動に移せない・・・
1週間前まで あんなに元気で するめを噛んで叱られたちーこ
今夜も こうして苦しんでる
安楽死って選択があることが 酷く哀しく感じる夜だ