「この子、私にちょうだい」

思わず口にしたあの日から、もう12年。

今日は、インヤンのお誕生日、
初めてあったその日から、彼は私の相棒になりました。
仕事に行くのも遊びに行くのも一緒、
結婚して住み慣れた家を共に出てきました。

ここ数年、
どんなに楽しく過ごせていてもどこか虚しい気持ちでいた私に、
いつもインヤンは笑いを振り撒き
いつもいつも、情愛の眼差しで私を見上げていてくれました。



“そうそう、支えてきたんだわんよ〜”

しかし、むすこがやってきてからは
インヤンを怒りっぱなしの私･･･

いけないなぁ･･･

犬の幸せってなんだろう？と考えると、
好きな人の側で、好きな人の笑顔を見て暮らせることじゃないかな。

ハッピーバースデーを歌いながら、
思えばここしばらく可愛そうだった。
よし、今日から一日１回でも優しい声でインヤンの名前を呼んで
撫でまくってハグして笑うように心がけよう。
と、考えていたら、
テーブルの上のむすこの皿をぺロッ。

だーかーらー、キーッ

これからも、こんな風に騒がしく楽しくやっていこうぜ、インヤン。
　
　“♪ハッピバースデーよりケーキ！ケーキ!!”