動物病院とのお付き合いは先代の犬から始まる。
とはいえその頃は私は中学生で、動物病院にかかるときといえば父が平日の昼間に連れていってくれていたので一度も病院内に入ることはなく、その病院のことはよく知らないけど、先代の犬が亡くなってから
「あの対処はちょっとおかしかった」
という父と母の言葉から、もし自分が動物病院に行くことになってもあそこだけは行くまいとしていた場所であった。

ハムスターを飼い始めて、動物病院にはお世話になるということはほとんどなかったけれど、一度だけ、ちょっと太ってしまったハムスターが留守番時にケージに足を引っ掛けて、自分の体重で脚の骨を折ってしまい、脚ブラブラ状態で歩いてるのを発見し、慌てて近くの綺麗な新しい動物病院に飛び込んだことがあった。

センセイ「あー、もう完全に折れちゃったね。これはくっつかないよ。」
それはもう見事にポッキリいってしまっていて確かにくっつくとは思えなかった。が、何か対処してくれると思っていたら
センセイ「ほっとけばいつかポロリと落ちるからもう治療しなくていいよ」

………は！？

折れたところの傷口は？
自然治癒で直せと？
っていうか、折れたところの骨がキザギザなんですけど！？
折れた脚を引きずって、それを見ながら暮らせと！？？ その病院から出て（『ありがとうございました』は言ったかどうか忘れた。呆然としてて覚えてないや。）その足ですぐに別の病院へとかけこんだ。
今度の病院は大きな病院の分院で、分院自体は小さかったけど　もうそこしか思い当たるとこがなくて（今は増えたけど、その頃は少なかったような気がする）なんとかしてくださいとすがる思いでセンセイに対面。
病院、すいてる。誰も待ってないぞ。

センセイ「コロちゃーん（うちのハムスター）。大丈夫だからね〜。ヨシヨシ、怖くないからね〜。」

両手でハムスターを包み込み、今にも食べてしまいそうな様子でハムスターをなでてくれているセンセイを見ながらちょっとビックリ。

センセイ「うん。もうくっつかないのはわかるよね？」
ハニ子「はい。どう見たって無理なのはわかるんですけど…　このままっていうのも可哀想で。」
センセイ「もう折れてしまったからそんなに痛みはないと思うんだけど、でも可哀想だからね。ちゃんと足をとってしまって綺麗にしてあげるからね。」

せ、センセイ！！！（感涙）

結局ハムスター一泊入院。折れてブラブラと引きずっていた足を綺麗に処理してもらった。もちろん、見えていた骨も綺麗に削ってもらってうまくくるんでもらって見た目も綺麗。
翌日迎えにいくと、びっこをひきながらも元気に動き回るコロ介の姿が。
動物病院でも対処がずいぶん違うんだなと思った出来事で、もしも今後何かあったらこの病院に駆け込もうと思っていた。

それからハムスターもいなくなり、今回わんこを飼うことになって　当然のごとく、ハムスターでお世話になった病院にかかっている。
分院なので担当の先生は変わってしまったけど、今度の先生も話しやすくて安心させてくれる先生だ。

と、狂犬病の注射に行ったときに、ちょうどいつもの先生がお休みで本院から別の先生が出張できていた。
先生「本当は首の後ろでうつのが一番この子にとって痛くない場所なんだけど…　元気よすぎて動いちゃうからお尻にうとうか。」
ハニ子「はーい。」
先生「じゃあお母さんが抱っこしててくれるかな。」
ハニ子「（…お母さん？　私か！）は、はーい。」

注射が終わったあとも、いっぱいなでなでしてもらって
先生「優しいお母さんにあえてよかったね。ちゃんと注射してもらえてよかったね。いいお母さんに出会えてお前はシアワセだねぇ。」
お母さん連発。

どうやらその先生は飼い主さんを「お母さん、お父さん」と呼んでる模様。
…まあ、私も娘みたいに思ってるからいいんだけど　やっぱり違和感が…(笑)

それにしても、ここの病院の先生はお話好きな先生が多すぎる。まあ患者さんが少ないというのもあるけれど、ペットの躾相談までいろいろお話してくれる。
先生「他に何か聞いておきたいことはないですか？」
って、聞きたいこといっぱいで話が終わりません。

ちなみに本院の方は完全２４時間対応で、妹ワンコが誤飲して血を吐いたときにすぐに駆けつけてくれてそのまま搬送、即手術までしてもらえたところ。こっちはあと一歩で危なかったらしい。（誤飲したおもちゃがケージの前にぶらさがっていたけど、ガム丸呑みとか丸い小さな玉が小腸をふさいでいたらしい。コワイ…）
そんなこともあって、この病院（分院）もかなり信用度が高い。値段も良心的だし、対応もいいし、分院も土日は24時間対応だし。

動物病院って信用できる場所を見つけるまで大変なんだよなぁ。
まあそれは人間の病院でも同じか。
なんにしても、わんこも安心できる病院で治療をしてあげたいなと思う。