子供達が「空き地に子犬が2匹捨てられてる」といって騒いでいた。
夕方、レイの散歩に出ると、子犬(まだ2ヶ月ぐらいだろう)が2匹、後をつけてきた。
田舎とは言え、車の往来もあり、
「このままでは轢かれてしまうかもしれない」し、
「農村地帯なので、農作物を荒らすと、保健所へ連絡されるかも」
という思いが……。
日が暮れて、子供達の声に釣られてか、我が家の庭に、そして、ベランダの軒下へと入ってきてしまった。
これでもう知らん顔もできなくなってしまった。
我が家には、もう既に1匹の犬と、昨年夏拾ってきた猫1匹、それに金魚数十匹、昨日サナギになったと長男が喜んでいたカブトムシ5匹、等々がおり、これ以上はもう……。
どうしたらよいだろうかと思案の末、「ワンにゃンクラブ」の活動をされている方に相談の電話をかけた。
すると、その方は早速にやってきてくれた。
子供達の声にベランダの下から嬉しそうに飛び出してきた2匹の子犬は、段ボール箱に入れられ、その方(拾う神)は去って行かれた。
「人なつっこい・人慣れした子犬たちだった」
(よかった、まだ人間に虐待されたりしていなかったのだ。)
人を嫌うのは、それなりの理由があってのことで、そんな経験さえしなければ、動物の赤ちゃんすべては「人を差別したりしない」ものだろう。)
これまでも何度か、我が家の隣の空き地には、子猫、子犬が捨てられてきた。
「山裾の農村地帯だからだ」と長年住まいする義父は言う。
「捨てる鬼」は、自分の家の遠く(山、海)まで運んできて、文字通り「捨て去っていく」。
そして、次の瞬間、自分の目、耳から、その姿・声を遠のける。
自分の目に見えないから、自分の耳に聞こえないから、もうその問題は終わったことになるのだろうか。
捨てる鬼あれば、拾う神あり。
現代のペットたちに関わる問題、事件、事柄を見ていると、あえて、このように言いたい。子供達も一安心したようだ。
【2005.6.19】