これが とら との最後の旅行になった・・・
まさか、一ヶ月後に別れがくるなんて・・・
いつもなら先頭を歩いて、待っていてくれたのに・・
遅れながらでも、一生懸命歩いてくれたね・・・
主人・とら・私の順で歩いたっけね
ほんとは歩くのは辛かったかな?
尾はだらりんとして、表情もなかったような気がする・・
「老いは足からよ。ゆっくりでいいから頑張ろう!」
途中、小休憩しながら歩いたっけ
翌朝、朝食のパン・ウインナーを持って車に戻ると
尾をピコピコ振って、笑って喜んでくれたね
車酔いもこの時初めてだった・・ 異常な泣き方で教えてくれたね
車を降りながら、今朝食べたもの(消化されていない)吐いてしまった
とらに表情がなくなったね もう遠出は可哀そうだね
歳をとったなあ・・・とは感じたけれど、
一ヶ月後のことは予測もしていなかった
2003年12月29日 午前10時10分
病院の診察台で点滴そされながら
とらは大きく目を開き眠るように目を閉じた ・・
まさか、まさか眠っているだけよ
「先生〜 とらが変??いやだ〜」 悪寒がした・・
戻った先生は目に光りをあて、あわてて心臓をバコバコ押し
ショックをあたえる注射もしてくれた
甲斐もなく・・・とらは二度と目を開けてくれず
ぬくもりだけ私に感じさせてくれた
どうかなっちゃいそう・・どうして? なんで?
恩返しもさせてくれてないじゃない
前日、主人・私も仕事 (私は仕事納めの打ち上げ飲み会)
先に帰宅した主人が散歩に行った
「とらが変だ、転んでばかりいる。」と聞いたけれど・・・
お酒も入って、うん。うん。 と返事をして、「とら」と声かけだけして
お風呂から上がり、酔いも冷めてくると・・
「なんで? とらの所へ行ってあげない」
と主人の冷ややかな言葉
そばに行って、とらに声をかけると・・・
変? 震えるようにケイレンしている??
目がおかしい? 仰ぐように目が変??
翌朝病院で診察をしてもらうと
脳梗塞と診断 「命に別状はないけれど、これから介護だよ」
とらを診察台の上で抱きしめて、先生からこれからのことを聞いていた
先生、とらは私を守ってくれたの。だから今度は私が守ってあげなきゃね!
とら、大丈夫よ。一緒にがんばろうね。 と約束したのに・・・
あれから4年・・・
とら、とらに弟・妹がきたよ
わかってる とらが私達を見守ってくれてること
いつだって、とらのぬくもり感じてる。
シャイなとら おっとりなとらまめ やんちゃなすず
三犬・・・・三様だけど、みんな宝物
宝物があるって素晴らしいことじゃない