大きな立ち耳が特徴のフレンチ・ブルドッグは、イギリス原産のブルドッグの子孫です。19世紀の中ごろにイギリスからレース織りの職工がフランスのノルマンディー沿岸に絶えず移住していましたが、そのときに連れていた小型のブルドッグが、どのような理由かはわかりませんがフレンチ・ブルドッグ特有の直立耳に進化したのがこの犬種の始まりといわれています。
その後、1893年に6頭のフレンチ・ブルドッグがイギリスに輸入されますが、当時のイギリスのブルドッグとはあまりにも姿が違うので、当初はバカにされたようです。しかし、1898年に愛玩用ブルドッグ・クラブが創立され、この新犬種(フレシチ・ブルドッグ)の標準書が作られました。
しかし、耳についていえば、「できるだけローズ・イアであるべきで、チューリップ・イア(立ち耳)も許されるが奨励はできない」となったので、フレンチ・ファンにとっては不満の種となり1902年にフレンチ・ブルドッグの愛好家は脱退し、新しくフレンチ・ブルドッグ・クラブが作られました。
以後、改良が重ねられ、現在のような姿に近づいていったのです。
フレンチ・ブルドッグの最大の特徴は、バット・イアといわれる耳の形にあります。コウモリの羽のように先端が丸い大きな立ち耳です。また、骨格は太いのですがそれほど重くは感じませんので、動きも機敏です。性格は明るく強情なところが少ないといえます。
近年、テレビのCMなどでもたびたび登場するように、誰からも愛される風貌と愛嬌のある仕草が人気を博しているようです。