ボストン・テリアはアメリカのボストンを中心に作られたアメリカの代表的な犬種といえます。祖先としては1870年代にイギリスのブルドッグとブリンドルのブル・テリアがアメリカに行き、そこで混血されて生まれた犬が元になっているとされていますが、これらの犬はアメリカン・ブル・テリアなどと呼ばれ、主に闘犬として使われていました。これらの祖先から、さらにブルドッグと、オールド・イングリッシュ・テリア、フレンチ・ブルドッグが土台となって急速に現在の姿に変貌したようです。以上のほかにも影響を与えた犬はいたようですが、いずれも血統不明の犬種であったようです。
20世紀にはいるにとすっかり改良されて、ハンサムでスマートな洗練された姿となりました。それは、異なる系統の長所を生かす選択繁殖や近親繁殖によって作り上げられていったからです。
この犬種の典型的な毛色は、タキシードを着たように見える’ことから、「黒い繻子の紳士」であるとか「注文服の犬」などといわれるようになりました。洗練された容姿をうかがわせる言葉として、的を得た表現といえるでしょう。
そして、20世紀にはいってドッグーショーにこの洗練されたきりっとした姿を見せるようになってから、人気は急上昇し、世界的にも知られるようになりました。
性格は忠実で人なつこく、動きは敏捷で活動的です。大型のものは番犬にもなりますし、サイズを問わず愛玩犬としてもその魅力を充分に発揮します。
最大の特徴ともいうべきそのスタイルは都会的なセンスにマッチし、いかにも洗練されていておしゃれ感覚を満喫できます。ブリンドル、シールなどの毛色にはっきりとした白のマーキングがあり、この色調もまたボストン・テリアのスタイルを強調しているといえましょう。ドッグーショーでは15ポンド未満、15〜20ポンド、20〜25ポンドと体重別に分けられます。いずれにしましても、今後が注目です。