うちに来たばかりのアリス生後4ヶ月の頃
この時まだ元気にどきんちゃんの後を追いかけては
まねっこしたり、畳にシッコしたり・・・
この4日後、この幸せなひと時からは想像も出来ないような事が起こった。
うちに来て二日後、8種混合ワクチンを受けて、
2週間は家の中でおとなしくしていようと思っていたが更に3日後・・・
ストーブの前でうなだれて座り、温風にヒゲをそよそよなびかせてじーっと
してばかりいるのを不振に思っていたところで、吐き始めた。
何度かお水を飲んでは吐いて、を繰り返していたので獣医へ。
初めからパルボを疑っていたため、そのことを説明したけれど
症状が出ていないので、今パルボの治療は出来ないと言われ
連れ帰るがどう見ても様子がおかしい。
絶対パルボだ、と思い翌日もう一度獣医へ。
しかしパルボ特有の血便が出ないため、診断されない。
その日は午前中に獣医へ行ったが
帰ってからはずっと横になったままぐったりしていて、目に力もなく、
声をかけても目だけがこちらに向くだけ。
まだ真っ白だったヒゲも嘔吐のためよだれで固まったまま
寝癖がついていて、そのヒゲの状態が「もうだめかも」と思わせた。
それでもトイレにだけは出してやるとちゃんと用を足す。
夕方になって生臭い白っぽいゆるい便をしたので
「やっぱりおかしい。この臭いは確実にパルボだ。」と思いもう一度
獣医へ行き、診察を受けるが、
「パルボなら血便がでるんだよなあ」と先生が言った途端、
目の前で血便が噴出した。
「これはもう間違いないな、インターフェロン使いますよ」と
やっと診断が出来て、早速パルボの対応に切り替わる。
でも、インターフェロンは治療薬ではなく、パルボによってどんどん壊されてゆく
白血球を、増やす効果しかないので
これを使ったからといってもう安心♪というわけではない。
すべてはアリスの体力次第。
クレートにタオルをかけて寝かせていたので、朝、除いて確認するのが
とても怖かった。
ゆるい便が突然出てしまうのと、寝る向きを変えるにも
きちんと立ってから移動することが出来ないので
ペットシーツがよれてしまうため、新聞を敷いていたので
家族が起きてくると少し反応するようで新聞紙がカサカサ音を立てる。
その音でやっと「生きてる!」と安心できた。
今考えても壮絶だったなあ、と思うけれど
生死の境を彷徨うほどだったのはたったの2日間だけだったらしい。
というのも最近気づいた事。
生還・回復してからも、半年間は毎日家の中すべてを消毒して、
食器・クレートなどアリスが触れるものもその都度消毒。
どきんちゃんは別のフロアに移してあったので、
靴の裏やエレベーターの中まで消毒してまわった。
その半年間の消毒作業のせいで、とても長い間パルボに振り回されていたので今もアリスが苦しんでいたのがたった2日間だったようには思えない。