2006年8月7日生まれのボーダーコリー・ひなのと犬飼い初心者の飼い主の成長日記です☆

別れ。
少々日をさかのぼって書いています。
 
 
人間は誰もいつかはあちらの世界へ行きます。
それはわかってはいても、やはりいざその時になると
お別れは寂しいものです。
 
 
 
 
伯父が亡くなりました。
母の腹違いの姉の旦那さんです。
伯母は12年前に亡くなっています。
享年77歳でした。
 
おじは、『農家のオヤジ』という言葉がぴったりの人でした。
口が悪く、口が汚く、人に誤解される事もありましたが、
純朴で、密かにお茶目で、大田原牛を育てさせれば日本屈指の腕を持った
人で、70を過ぎても筋肉質な体と真っ黒に
日に焼けた顔で日の出から外で農作業をしている人でした。
 
昨年の3月、足代わりにしていたバイクに乗れなくなりました。
足が踏ん張れなくなり、停止が無理になったからです。
『何だか最近、変なんだ〜』と病院通いが始まりました。
でもこの頃は病院に連れて行っても自力で歩き、
自分で診察券を出し、診療が終ったら自力で電話をかけて
迎えを呼ぶことが出来ました。
 
伯父の家では鶏を飼っています。
鶏のエサとバケツを持って歩いているとき、上手くバランスが
取れなってしまい転倒してしまいました。
牛小屋で転倒して動けなくなっていた事もありました。
 
昔ながらの農家なのでトイレが外にあります。
トイレは10m先でしたが、トイレから戻ってくるのがとても
遅くなりました。
 
その頃になると、1人で靴を履く事が難しくなって来ていました。
通院も車に1人で乗る事が難しくなってしまい、
補助が必要になって来てしまいました。
 
 
入院する事になりました。
 
入院後、病院で歩行訓練をしたりしていました。
個人病院だったので、看護体制がとても悪く、
転院が決まりました。
 
転院先は老人ホームでした。
回復を信じていた伯父はリハビリを頑張っていましたが、
車椅子での生活になりました。
 
介護保険の関係で、老人ホームでは満足なリハビリを受けられない
事になり、2度目の転院となりました。
 
病名がわかりました。
筋萎縮性側癪・・・何とかと言う病気です。
数万人に1人という難病でした。
体中の筋肉が萎縮し、硬くなり、動かなくなる症状の病気です。
回復する見込みが無いとの事でした。
 
寝たきりになってしまいました。
 
指先がわずかに動くだけで、寝たきりになりました。
言葉も頭もはっきりしていました。
寝たきりでも、病気のせいで床ずれが出来なかったのが幸いでした。
右手にサポーターでナースコールのボタンを固定され、
ベットに横たわっていました。
 
甘いものが好きな伯父に面会の時
お饅頭や大福を持っていくとゆっくりではありましたが
『美味しい美味しい』と言って食べていました。
 
その後、3度目の転院・4度目の転院で
地元の病院に落ち着きました。
 
昨年末いつものように面会に行くと、
伯父が蚊の鳴くほどの小さな声で、
『家に帰りたい。』
『家に帰って皆で紅白を見たい。』
『…最後のお願いだ。』
と涙をこぼしながら言いました。
 
その頃の伯父は、眠ると自力での呼吸が難しくなり、
酸素マスクを付けて寝ていました。
タンを自分で吐き出せなくなり、看護師さんの介助が必要でした。
わずかに動いていた右手も完全に動かなくなっていました。
 
家に連れて帰るのは無理な状態でした。
 
毎日の様に病院に寄り、
伯父に夕飯を食べさせ、30分ほど話をして帰っていました。
 
 
16日。
いつもの様に伯父と話をして家に帰りました。
伯父は、耳を口元に寄せないと聞き取る事が出来ないほど小さな
声で、『また来てね。待ってるから。』と言いました。
 
その日の夜、伯父は肩で息をするようになりました。
 
17日。
伯父は肺炎と診断されました。
話をする事が出来なくなり、意識が無くなったり戻ったりを
繰り返していました。
意識が戻った時、『頑張って』と言うと、小さくうなずきました。
血圧が戻ったので、家にひとまず戻ることにしました。
『明日の朝、また来るからね』と言って家に戻りました。
 
 
 
 
18日。
午前4時45分。
伯父は病院の狭いベットの上で息を引き取りました。
肺炎のせいで苦しくてずっと眠れなかったらしく、
眠るように息を引き取りました。
誰にも看取られる事無く、1人で逝ってしまいました。
 
 
 
 
 
私の祖父2人は、
私が生まれる前と小学校に上がる2ヶ月前に亡くなりました。
母の祖父と住んでいた伯父が、私の祖父の役目をしてくれていました。
おじいちゃん・おばあちゃん子の私でした。(正確には違いますが)
 
口が悪く、高校生の頃は喧嘩もしましたが、
私は何だかんだで伯父が好きでした。
 
元気な頃も、なんだかんだと理由を作って
伯父と祖母の家に遊びに行っていました。
伯父の好きなおまんじゅうと祖母の好きなおつけものを持って。
 
 
 
 
 
いつか来ると思っていても、こういう人との別れは辛い。
存在が大き過ぎます。
 
 
『心に穴が開く』という言葉を
体感しています。
 
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ま〜み♪

2006年10月27日から犬との生活始めました。ブログはのんびり更新中です☆

ひなの

2006年8月7日生まれの女の子です。面ズレボーダー。埼玉で生まれ、名古屋で育ち、東京で頑張って栃木に来ました。イマイチ自分がボーダーってわかってない子です。

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