子犬が産まれて　母犬は引き篭もり状態になっている。

育児室の中でおっぱいをあげて　排泄の処理をして　添い寝をして

仔犬を寝かしつけて　音も立てずにそっとその場を離れ

私のところに報告にやってくる。

がしかし　いつもなら私に思う存分抱擁してもらって

ついでに腕の中でお休みするはずなのだが・・・・

抱擁の最中に仔犬に呼び出され　駆け足で戻っていく。

自分の排泄も　『あ〜スッキリ』って感じる間もなく　あたふたと済ませて

ご飯も獣のようにあっという間に食べて　お水も口を潤すだけのように

こんな姿を見ていて　犬には育児ノイローゼというのがないんだろうか？と

人間の場合　夜鳴きがうるさいとか　おっぱいやミルクを飲んでくれないとか

思うように体重が増えないとか　他の子に比べてこれができないとか

あれこれ悩んで　最悪幼児虐待で幼い命を絶ってしまう親もいる。

自分の自由な時間が無いとか　赤ちゃんがいるおかげで拘束されているなんて思い　痛い思いをして産んだはずのわが子に愛情を感じなくなったりする。

犬には　そんなことはないのだろか？

どんなに拘束されても必死にわが子を守ろうとするその姿は　光り輝いている。

人間は　犬のみならず動物を見下した物の言い方をすることが多いけれど

母犬の姿を見るにつけ　その愛の深さは尊敬に値すると

私は感じる。