白木蓮 私の好きな花木
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運命とすれすれに生きているあなたよ
のがれようとて放さぬ その鉄の手に
朝も昼も夜もつかまえられて
十年、二十年、と生きてきたあなたよ
なぜ私たちでなくてあなたが?
あなたは代わって下さったのだ
代わって人としてあらゆるものを奪われ
地獄の責苦を悩みぬいて下さったのだ
ゆるして下さい らいの人よ
浅く、かろく、生の海の面に浮かびただよい
そこはかとなく 神だの霊魂だのと
きこえよいことばをあやつる私たちを
「らいの人に(一節)」 神谷美恵子
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ふと この詩を想いだした 真摯でいよう