いつもと同じ夜、いつもと同じ朝でした。
私達が目覚めると、インヤンはお星様になっていました。
いつもの変わらない生活の中で、インヤンだけがポッカリといなくなってしまいました。
前日はごはんもしっかり食べて、足取りや目もしっかりしてて、
まさかいなくなってしまうなんて、これっぽっちも感じられませんでした。
亡くなる3日前のことを、少しお話させてください。
この頃は散歩にもあまり行きたがらなかったので、
家の周りでふらふらさせていました。
転んで立てなくなって、気付くと足が傷だらけ、なんてことがよくありました。
じゃあ、ゴミ出してくるから外で遊んでて、と歩き出す私を見て、
なんとか後を付いて来ようとするので、
“おいでー”と手を広げると
嬉しそうに駆け寄って来てくれました。
その姿を見て思い出したことがあります。
それはまだインヤンが3ヶ月くらいの頃。
そうじのおばちゃんに外の駐車場に放り出されたことがありました。
遠くから見ていた私は、“あ、どっか行っちゃうかも”と焦ったのですが、
ダメ元で“おいでー!”と呼んでみたところ、
私をみつけてポテポテと駆け寄って来てくれたのです。
外に出されて不安そうな様子だったのが嘘のように、嬉しそうな顔をして。
思えば、あの時からインヤンは私の子になったんだよなぁ。って
思い出しながらゆっくり歩いて・・・それが最期の散歩になりました。
そうやっていつも一緒に歩いてきたのに。
あっという間に私を追い越して行ってしまいました。
子供にも、猫にも、小さい犬にも優しかったインヤン。
私の身勝手で、寂しい思いもたくさんしただろうに、
いつも私のことが大好きなやつでした。
母からは、私の守り犬のようだったと言われました。
本当に、その通りだと感じています。
そして、1ヶ月後、後を追うようにしてシュンメイが亡くなりました。
同じ時期にいなくなっちゃうなんて、意外と仲よかったんじゃん。
歳を重ねてもいつまでもベビーフェイスで、
周りのみんなにも愛されていました。
私が勝手に家に連れてきて、そして置いていったのに、
最後まで面倒みてくれた家族に感謝です。
インヤンもシュンメイも、素敵な思い出をたくさんありがとうね。
またいつか、どこかで巡り会える日を信じて・・・
Yinyang 1997.9.12-2012.1.22
春雨 1996.12.22-2012.2.23
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