第九話「病院で起こった世にも素敵な物語」
〜シンデレラになった猫の手記〜追伸
今週はその後の「ボク」の様子を書きたいと思います。
3週に渡ってお送りしましたが最終回です。
手記中の「あの看護婦」とはお気付きとは思いますが
看護婦時代のカール姉を指しています。
正直、里親候補が見に来る度に「フッー!」と愛想の
ない、人見知りで臆病で甘えん坊なあの「ボク」が
もらわれるハズがないと本気で思ってました(笑)。
それで院長にお願いして私が飼える状況になるまで
「ボク」を病院に預かって下さいとお願いしてました。
(実はウチの父が大の猫嫌いなんで説得しなければ
いけなかったのです・・・。)
私が辞めた後に、見に来た方が大変「ボク」を気に
入って下さったそうで。それもお住まいが
「六本木ヒルズ・・・!!」
きっと一生食いはぐれず、大事に飼って下さるだろう
と思い、泣く泣く「里親権」をお譲りしました。
(父を説得するのも難航していたので・・・。)
もらわれていく何日か前に病院に行き「ボク」に
会ったのですが
「六本木ヒルズだってよ! すごいねー」
と私が泣きながら「ボク」に話しかけると彼は
困った顔をして「ニャ−ン!」と一言鳴きました。
「お前が迎えに来るのが遅いんだよー!」
って言われた気がします・・・。
今は新しい飼い主さんと最新の素敵なお部屋で
「飼い猫の幸せ」を満喫しているはずです。
今日も六本木ヒルズの窓から外を眺めて
「あの看護婦のうちはどこかな〜」って・・。