動物看護士が教えます!

November, 2010
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カール姉&ヒデ

元動物看護士のカール姉です。皆さんがペットと上手に長く付き合っていける情報をお送りします。

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病院で起こった世にも素敵な物語
第七話「病院で起こった世にも素敵な物語」
 〜シンデレラになった猫の手記〜後編

※今回は前回の話の主人公である猫の「ボク」の手記の後編
 として書かせていただきます。

ある日のことだった。
僕がいつも通りゴハンを食べていると新しい看護婦さんと
遊んでいると、突然知らない男の人が入ってきた。
僕のことを見て院長と話しながら、ニコニコしたり難しい
顔をしたり考え事をしている様子だった。
話を聞いていると、どうやら僕をもらいにきたらしい・・。

でも僕は「あの看護婦」との約束があるからすごく困った。
知らない人が怖くてすっごく胸がドキドキした。
その日は何ごともなく男の人は帰っていった。

それから何日かしてあの看護婦が病院に遊びに来た。
久し振りに会ったのですごく嬉しかったけど

「何で早く来なじゃったんだよ!知らない人が来てもらわれ
 ちゃうところだったんだぞ!」

と「フーッ」って文句を言ってやった。

すると僕の顔を見るなり、あの看護婦が大泣きし始めた。
泣きながら「良かったね、貰い手が見つかったんだよ。」
と言って喜んでいた。

でも僕の心は複雑だった・・・。
僕はこの看護婦と暮らすつもりでずっと待っていた・・。

「お前のことをずっと待ってたんだぞ!」って頭にきた。

でも院長や他の先生や看護婦さんが
「いつ迎えに来られるかわからない状況より早くお家が
決まった方が良いよ」と言うので身を任せることにした。

あの看護婦と暮らせないことは少しがっかりしたけど
病院のみんなが「良かった」とあんなに喜んでいるの
だからきっと僕は大丈夫だって確信した。

「新しいお家はどんな所だろう」

と考えを変えたら少し楽しみになっていった。

結局、僕は病院に3年間お世話になった。
いつもゲージに入っていて窓から少しだけ外が見れた
けど狭くて決して最高の環境とは言えなかった。
でも院長やあの看護婦との生活はすごく楽しかった。

僕は今、前に病院に来た男の人と幸せに暮らしている。
僕の住んでいる所は最近良くテレビに出てくるんだ。
「六本木ヒルズ」とか言うらしい。
今は「飼い猫の幸せ」を堪能させて貰ってます。

あの看護婦のことは今でもふと思い出す。
「あいつ泣き虫だから僕がいなくて大丈夫かなって」

これで僕のシンデレラストーリーはおしまいです。
長い話を聞いてくれてありがとう。バイバイ!

                  「ボク」より


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