豚骨スープを作るのに使った後、捨てずに冷蔵庫で冷やしておいた豚骨をわが家の3頭にあげました。
ヒート中で犬舎暮らしのアイシス。
犬舎の中じゃあ暇だろうと思って、ストレス解消の意味も込めたプレゼントだったはずが…
その話には前段があって、昨日の夕ご飯のときの事。
犬舎から出して係留し、ご飯をあげて、排便が終わるとまた犬舎に戻す。ただいまヒート中のアイシスだ。
犬舎に戻す時、普段、途中まではカラーを握って誘導、その後はアイシスが自ら犬舎に入りたがるので手を放してハウスさせていた。
昨日も同じように誘導して「ハウス」のコマンドも掛けた。
だが、アイシスはスルリと方向を変え、私の大事な畑を踏み潰し振り返って私を見ていた。
何してるの?
呼んだけれど、聞こえない振りして私を無視した。
もう一度呼ぶと、そそくさと、さも初めて呼ばれましたから戻りますけど、何か?ってな感じで近づいてきたアイシス。
呼ばれたらスグ戻ってくること!
ガツンと一発お灸を据えた。
もう一度チャンスを与えて気持ちよく終わらせようと思った。
叱られたままで、犬舎に入れられるのも気の毒だしね。
で、またアイシスを誘導して手を放すと犬小屋の下に逃げ込んだ!!
本当に何考えてんだ!?
とりあえず引っ張り出そうにも掴みやすいカラーは首についているものだから私側から見えない。
きっとやるんだろうな…と思いながら両横腹を掴んで引っ張った。
ギャン!ウゥーーーーー!
痛っ!この野郎!やっぱり咬みやがったな!
予想できていたなら何か他の手を考えたかったところだが、なんせ相手はノーリードのアイシスですから。
でも、そこは咬まれて引き下がる私じゃない。
首根っこ押さえ込んで、とっさに履いていたサンダルでアイシスの口元をパンパン叩きドスのきいた声で叱った。
さすがのアイシスもこの時ばかりは怯えきっていた。
今度は犬舎の入り口まで一緒に行き、目の前でハウスのコマンドを掛けたのだが、私の横に座ったまま動こうとしない。
そんなに怖かったなら、二度と人を咬んではいかんよ!
よ〜く覚えとき!!
そんな出来事があった昨日の今日だったので、朝のスープをもって行ったとき、アイシスはどういう風に接してくるのかなぁといろいろ考えていた。
何事もなかったようにアイシスを犬舎から出し、スープをあげる。
飲み終わるとウィッシュと遊んだり、ボクちゃんを誘ったりと普段と変わらない。
ただ、私が動くと目で追っているし、ボクちゃんを誘っているのを止めさせようと小さい声で名前を呼んだときもスグに反応していたし、犬舎に戻す時も素直に戻って、お利口さんだった。
ちょっと畑をいじって、一休み。
そうだ!豚骨冷えてるわ〜。あげましょ、あげましょ。そうしましょ。
ウィ〜ちゃんは“o(* ̄o ̄)o”ウキウキ♪で口をパクパクして待ってるし、ボクちゃんは訓練競技会に出場中ですか?ってな感じでダンベル咥えて座ってるみたいでおかしかった。〔笑〕
犬舎の中にいるアイシスへは、座らせてから骨を差し出し「どうぞ」のコマンドで受け渡し。
しばらくは各々好きにガリガリやっていたのでほっといた。
どれどれ、豚骨ガリガリ楽しいかね?って思って犬舎を覗くと、
豚骨ガリガリで野生児に戻ったのか?←十分ありえる
取られると勘違いして食べ物に対する欲丸出しだったのか?←食べ物が入っている食器にもうるさいからこれもありえる
昨日の事、思い出したのか?←これはないか。
牙むき出し、背中の毛総立ち状態で唸り散らすアイシス。
もぅ、勘弁してよ。
犬舎の中だからって、アイシスそんなに強くないじゃん。
っていうか、弱虫なのにね。
犬舎の中に入れてあるバリケンに弱虫アイシスが勝手に入った瞬間、ウンコ取りスコップでバリケンをガンガン叩いて自分を防御しながら豚骨を回収。
そのあと犬舎の檻越しに座って様子を見ていたが、目線は豚骨一直線。
ウィッシュは豚骨ガリガリ中に私が近づくと、取られたくないけどどうしようって困った顔しながら上目遣いで見てる。
私が「ちょうだい」って言って手を出しても唸らない。
あげたくないからどこかに持って行こうとするけど、私が豚骨を掴むとあきらめて口から離す。
ぼくちゃんはもっと単純。
「ちょうだい」って言われてないのに、豚骨咥えてもって来てくれた。〔笑〕
豚骨ガリガリ中に「ちょうだい」って手を出しても唸らないし、素直に離す。
アイシスはアイシスなりに私たちに自分を伝える表現をしているのはわかっているんだけど、ウィッシュやボクちゃんとは明らかに性質が違っていて、家庭犬としてはあまり優秀じゃないなぁといつも思う。
ウィッシュやボクちゃんは兄弟と一緒にいる時間が十分あったのに対して、アイシスは兄弟といる時間がかなり短かった。
ボクちゃんが入ってから、だいぶ犬らしくなったアイシスだったが、根本的に犬としての社会性が身に付いていないのは否定できない。
その大切な時期に兄弟と離してしまったアイシスには申し訳ないと思うが、過ぎてしまった時を戻すことはできない。
最大限のカバーで、野生児アイシスをバックアップしなくちゃ。
ドッグスポーツ中のアイシスは、他の2頭よりも優秀であること。
競技中のアイシスは、野生児なんだけど抑制がきくこと。
本当は、ものすごく弱虫なこと。
表現が下手すぎて損をしていること。
どれもアイシスだ。