キクは『誰でも大好きしっぽぷりぷり〜♪』の社交的なコだった。
明るく優しい犬に育って欲しいと願っていたあきべえは、そんなキクがとても自慢だった。
昨日はドッグランとカフェに行き、15匹以上のワンコと挨拶をした。
キクはその内5匹ぐらいに向かって恐ろしい顔を見せた。
近くをすれ違ったりすることは平気。
ただ、顔を突き合わせて挨拶させると、後退りしながら唸る。
前回ドッグランに行ったとき、大きいワンコにゴロゴロと転がされてしまったことがよっぽど堪えたのだろう。
相手はまだ子犬で「遊び方を知らない」と聞いていた。
キクが仰向けになったところに覆い被さり甘咬み攻撃になったので、慌てて引き離したけど、キクはギャッギャッという悲鳴のような声をあげていた。
鈍くさいキクにとっては『猛烈な勢いで突進してくる大きくて危険な物体』に見えてしまったのか。
幸い昨日出会ったワンコは穏やかなコばかりで上手に受け入れてくれた。
キクもすぐ慣れて、ドッグランでたっぷり遊べたけど、おじちゃんとあきべえはショックを隠せなかった。
これからすこーしずつ慣らしていこう。
また元のキクに戻ってくれるといいな。