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攻撃行動

犬学入門 その2 【攻撃行動】

  • 犬が怖がっているときにでる行動であり、恐怖のシグナルを出しているときに追いつめると恐怖による攻撃行動を示すこともあります。
     支配性行動と違い、犬は耳や尾を垂れ、姿勢を低くし、ときにふるえています。うなり声による威嚇も見られます。
     咬んできたときに怒ることは逆効果なので止めてください。犬に不安感を与え、恐怖心をさらに強めてしまいます。
     犬が恐怖を感じないような環境を作ることが重要です。「前から近づく、上から手をかぶせる、目を正面から見つめる」など、犬に威圧されていると映る行動は避けてください。犬に接するときには優しく声をかけながら触るようにし、「近づくときはカーブを描くように体の横・後ろを向けながら、手は下から差しのばす、目はじっと見ない」という風に接してください。
     犬に自信を持たせることが大切ですので、「持ってこい」などを教えて、自信を与えることと同時に飼い主さんとの心の絆を育んでいってください。失敗させてそれを叱るのでなく、成功させてそれを褒めるということが重要です。
  • 人を咬む癖は飼い主や周囲の人にとって危険であり、時として飼育を不可能にしてしまうこともある重大な問題行動です。一口に咬むと言っても原因がいくつかあり、原因ごとに対処方法はまるきり違います。間違った対処をするとさらに問題行動が悪化する可能性がありますので、まずなぜ咬むのかをはっきりさせる必要があります.

 

  • 優位性攻撃
     
    自分は偉いと思っている犬に対して、その優位を脅かす行為を人間が取ったときに起こります。いわゆるアルファシンドロームです。人と犬の上下関係をうまく築けなかったために人間がなめられているのが原因です。人間はリーダーではなく召し使いとして認識されています。
  • 恐れによる攻撃
     恐怖の感情により攻撃を行うもので、
    恐怖の対象から逃げられなくて追いつめられた時に起こります。幼犬時の不適切な社会化と罰が原因のことが多いです。この攻撃が見られる犬に罰を与えると状態は悪化します。また、怖がっているときに飼い主がなだめると反応強化の褒美となることがあります。通常攻撃とともに恐れのシグナルが見られます。
  • 学習による攻撃
     
    人間を咬むことは楽しくていいことだと学習するものでいわゆる「じゃれがみ」がこれに当たります。手を咬ませて遊んでいたり、興奮させていたりすると犬は噛むと楽しいと学習し咬む行動はエスカレートしていきます。
     まず家族の人みんながきちんと状況を把握し、犬に対する接し方をあらためる必要があります。咬まれたら「痛い!」と言ってその場を去るなりし、犬に構わないようにします。咬むことにより人の注意を引くことができるのが一番のご褒美なので、咬んだときには一切無視して「咬むと構ってもらえない」と犬に感じさせる必要があります。犬に道徳心を求めても無意味です。
     おりこうさんにしているときに構ってもらえるという風に統一してください。
     この問題行動において犬は悪くありません。一番の問題点は飼い主の接し方です。
  • 占有性攻撃
     
    犬が自分のものだと思っているものを取ろうとした時に起こるもので、自分より上位と認めている人間にも抵抗することがあります。渡さない時は罰を与えるより、一旦無視する方がいいでしょう。そういう状況を作り出さない方が一番なので、魅力的なおもちゃは隠したり、場合により嫌な味をつけたり音の出る仕掛けを使ったりすることも効果的かも知れません。「座れ/伏せー待て」などの服従訓練のし直しはしておいた方がいいでしょう。固執の弱いおもちゃをくわえさせた上でドライフードを1粒与え、おもちゃを離したら合令をかけ、褒めるといいでしょう。優位性や恐れなど、別の要因がないか注意しないといけません。
  • 縄張り/保護性
     
    群を守ろうという意識から起こっているもので、群のメンバー以外が対象となります。群を守ろうということ自体は悪いことではありませんが、対象が間違っているということとリーダーをさしおいて犬が行うということが問題です。威嚇行動が明瞭に見られ、雌雄関係なく起こります。不適当な報酬により行動が強化されていないか注意する必要があります。服従訓練をし直し、反対条件付け・系統的脱感作により治療します。罰は用いてはいけません。吠えられる人が近づいてきてもおとなしくできるようにし、最終的にはその人からおやつをもらえるようにします。
  • 雄同士の攻撃
     他の雄犬に対してされるもので、
    お互いの支配性欲求が高く、順位がきちんと決まっていないときによく起こります。雄性ホルモンの影響が大きいです。ケンカしているときに手を出すと飼い主が咬まれることがあるので注意が必要です。大きな音をさせ一旦気を逸らす事が役に立つかも知れません。威嚇が明瞭です。きちんと順位が決まればそれ以後はしないのが普通です。ただし、飼い主と一緒にいると「虎の威を借る」ことにより、自分より強そうな相手に向かっていくこともあります。
    去勢すると攻撃行動が減少することが期待できます。
  • 補食性攻撃
    相手を食べるためにおそうものです。威嚇行動は見られず、また手加減はしないためダメージは大きいです。対象の嫌悪や服従訓練のし直しをしますが、本能的な行動と結びついているため治療や予防は困難です。特に子どもが対象となったときには悲惨な結果となることがあるため飼育は困難かも知れません。
  • 突発性攻撃
     イングリッシュスプリンガースパニエルで起こるもので、
    脳の発作と関連していると言われています。急に空中を見上げた後、豹変したように周囲の人間に襲いかかり、発作が終わるときょとんとしておどおどしているとのことです。発症の時期予測や治療は不可能です。手加減は一切しないで攻撃するため、咬まれたダメージは深刻なものとなります。
    ぼーっとし始めたら周りの人間が避難するしかないようです。

  • 攻撃性                               支配欲による攻撃性は青年期初期によく見られます。
    雌より雄の方が多いのですが、所有欲による攻撃性は性別を問わず子犬にも成犬にも見られます。
    支配欲による攻撃性を見せる犬は、子犬時代から所有欲が強いことが知られていますが、子犬が所有欲が強いからと言って、その犬が必ずしも攻撃的になるわけではありません。
    犬用のガムを取ろうとした時に犬が唸ったり、歯を剥き出したりしたら、他の攻撃的な行為と同様、所有欲による攻撃性は噛み付きへと発展する可能性があるため、そうした行為は悪いことであると子犬に教えましょう。

 

  • 効果的な方法として、子犬が持っているこのを落とすように命令することがあります。
    最初は、棒のようにあまり面白くないものから始めて、落としたらご褒美をあげます。
    攻撃性を防ぐ良い方法でもありますので、事前に行っても効果があります。
    おもちゃを噛んで遊んでいる時に唸ったり、噛み付いたりする犬は、人が近くにいる時はおもちゃを与えないようにしましょう。

 

  • 飼い主家族に攻撃的                                    一番の理由は、支配の指令系統に関するものです。
    これはリーダーの地位争いのようなものではありません。
    支配欲に基づく攻撃性は、犬に対して主導権を示すことでは、必ずしも抑えられず、むしろ状況が悪化する場合もあります。
    支配欲が強い犬の飼い主は、犬がさらに噛み付く可能性があるので、お仕置きなどは避けなければなりません。
    支配欲に基づく攻撃性は遺伝子に組み込まれていると考えられており、多くは1〜4歳の若い犬に現れます。
    親や同腹子のような血縁の中に飼い主を威嚇する犬がいた場合、その系列の犬は同じような行動をとる可能性が非常に高くなります。

 

  • 来客を噛む                                               一般的に犬は縄張りの防衛、社会的支配心や恐怖感などから人間を威嚇します。
    見知らぬ人が噛み付かれた場合、おそらく縄張りを守るためで、そこに恐怖心が伴うこともあります。
    飼い主が番犬としての役割を期待するあまり、無意識に見知らぬ人に対する攻撃性を助長する場合もあります。
    長時間外にひとりでいる犬は、見知らぬ人への攻撃性を強める傾向があります。
    これは通行人や配達人の出入りを一日中見ている犬のストレスが溜まっているからです。
    また、縄張り意識からくる攻撃性は、重大な問題になります。
    特に吠えるより、噛む方が得意な犬の場合、問題を起こさないために来客中は犬をひもでつないで制御したり、目が届かない時は塀で囲まれた屋外に出さないようにしましょう。
    対応策としては服従訓練の復習や、来客があるとおやつが食べられるなどの良い事を連想させる訓練などを行います。

 

  • 他の犬を攻撃する                                                 一般的に同性を攻撃します。
    雄犬は雄を、雌犬は雌を攻撃します。
    時には雌が雄を攻撃しますが、雄が雌を攻撃することは、めったにありません。
    攻撃的になる理由としては、支配関係(多頭飼いの場合はほとんどこれです)、恐怖、縄張り防衛、痛み、学習した行動、そしてそのいずれかの組み合わせです。
    それまで仲が良かった犬同士が突然、あるいは絶えず喧嘩することはあまりありません。
    これは、同じ家にいる若い犬の成熟度に関係していることもあります。
    通常、犬は1〜3歳になると成犬の行動をとるようになります。

 

  • 犬の喧嘩への介入の際に最も重要なのは、喧嘩の仲裁に入る人間に怪我を負わせないことです。
    飼い主が家にいる時も、犬に常に首輪やひもを付けておき、犬同士だけの場合はクレートに入れたり、柵などで遮って互いを引き離します。
    互いの姿が見えている方が、今後一緒にする時のことを考えると良いでしょう。
  • 喧嘩を止めさせる際は手足などを入れずに、ひもやホウキなどを使って犬同士を静かに引き離しましょう。
    興奮した挨拶や飼い主の関心を争うなどの喧嘩になりそうな状況を事前に見極め、避けることも重要です。
    外から帰宅した飼い主は、2匹とも落ち着くまで、どちらも無視しましょう。
  • 縄張りの主張、食器、飼い主のひざの上などから離れて、散歩に出るのも良い方法です。
    統制をとるには、1匹ずつ別々に簡単な命令を与えます。
    食べ物やおもちゃなど、犬が喜ぶものを与える前にお座りや伏せをさせて、どちらの犬も平等に扱うことで飼い主が「群れ」を支配できます。
    リードや一時的な口輪などの道具を使えば、犬は喧嘩が起きそうな状況に対して鈍感になります。

これらの記事は多くの皆さんから頂いたものを「ぺっぱら編集室」が再編集を行なってます。ご了承下さい。

 

 

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