1/8(日)
朝、息をひきとる瞬間、たんたんが先生に電話をしていた。
舌をひっぱってみたり、目を触ってみたり。
昨日の夜中一時頃にトイレに連れ出したとき、23時の時点とは大きく違っていてもう立てなかったしおしっこもしなかった。
ずっとうつぶせになっていたのでつらそうで、横向きに寝かせてあげた。
ずっとサンゴの横に寝て話し掛けているとサンゴの片目が動かない。
これはもうやばいのではと思ってたんたんを起こした。
その後逆向きにしてあげて、たんたんと2人でサンゴの手を握って寝てた。
たんたんは途中寒すぎてこたつに潜りこんでいた。
私は何度かサンゴの痛そうな声で目が覚めた。
7時。痛そうだし、前回の座薬をいれてからも時間がたったのでいいかなと思い、鎮痛剤の座薬を入れてあげた。
そこから具合はどんどん悪くなっていった。
呼吸が苦しそうになり、口を開いていき、顔をのけぞらせて・・・。
一生懸命話し掛けていた。
さいご、悲痛な悲鳴をあげてそしてサンゴにお迎えがきた。
あとで気付いたらうんことおしっこをしていた。
相当痛かったのだろう・・・。
電話しているたんたんに先生が、痛み止めを入れてあげたのなら、1/10くらいの痛さに軽減されたはずだから、良かったと言っていたそうだ。
あの短時間で効いてくれたのか、私には不安が残る。
座薬入れたり、寝方の向きが悪かったり、抱き方が悪かったりしたのだろうかと思ったけれど、たぶん違う。そんな問題じゃなかった。
病院でお腹をひらいてもらって今の段階でわかったことは、腫瘍がかなり転移していたこと。喉のしたや背中にもいくつもあったらしい。
そして腹水がたまって、胸にも入ってしまっていたらしい。
肝臓はやはりボロボロだった。腎臓は正常だった。
まだこれから検査にだして解明することがいくつかあるけれど、これだけでも来るときが来たと思うしかない・・・。
お腹ひらいたあとは綺麗にしてくれていた。
病室に入ると箱の棺の中でサンゴたんがお花にかこまれて寝ていた。
涙が出た。
耳にピンクのガーベラが飾られていて、女の子の顔したサンゴたんがすやすやと寝ていた。
今日はお通夜。
私は、いつぶりだろうか、お酒をのんでいる。
サンゴたんはリビングの隣のキッチンで寝ている。
ただすやすやと寝ているみたい。
呼吸しているみたい。
今にもゆっくりと目をあけそうに見える。
何かの間違いじゃないかと思う。
でも、触ったサンゴたんの体は冷たい。
明日は火葬。2度目のお別れ。
サンゴたんの地上での姿を忘れないように・・・。