マンション住まいで犬が飼えない

November, 2010
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伊勢 湊

「あの日あなたはポチと花火を見ていましたか?」「はい、見ていました」というのが犬との思い出の31歳です。いまのペットはグリアです。妻の友達から生まれました。

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グリアの大丈夫?
1122292561411695.gifどうも偏頭痛がします。例えるならかき氷を一気に食べたときにくるような頭痛が続いています。むかしは丈夫が取り柄だったのですが、30の少し前くらいからどうも昔のようにはいかなくなってます。頭痛の他にも2ヶ月くらいまえから原因不明の肩こりだし、困ったものです。さっきからグリアが心配していろんなところにまとわりついてきます。グリアのなによりもすごいところは、こういう調子の悪いときにまとわりつかれても気持ちいいその感触である。世の中にはすごい毛並みだったり手触りだったりする犬はたくさんいるかもしれないがグリアはその中でもトップレベルの手触りだろう。あるいはトップレベルの癒し犬ともいえよう。というかそうじゃなかったらそれはそれでかなりの屈辱のはずだ。グリアがいるおかげで少し調子が悪いときでもなんとか切り抜けられそうな気がするものである。
 ちなみにいままで病気や怪我で一番癒されない手当を受けたのはオーストラリア内陸地でのことである。いろいろあって自転車でオーストラリアを縦断していたのだが、ある日エリオットという小さな町の手前のなにもないとこで急に左足首にひどい痛みを感じ自転車を漕げなくなってしまった。どうしよう、洒落にならない、と思っていたら一台のアボリジニが運転する古い車が通りがかった。車に乗っていた3人組は片言の英語は分かったので事情を説明したら、では病院に連れて行ってあげようと乗せてくれた。しかし車は道を逸れサバンナの中へ。そしてそこには弥生時代のような小屋があり、僕はその中の木のベッドに寝かせられ、そしてよく分からないじいさんがまず鉢に白いドロドロの液体を持ってきた。これを塗るのか??? と不安に思っていたら、なんとじいさんはそれを自分の顔に塗りだした。化粧だ…。これは医療というか儀式ではなかろうか、と更なる不安に苛まれていると、今度は緑色の液体が持ってこられ、よく分からないことをつぶやかれながら今度こそそれを足に塗られた。これはいったいなんなのだ。ああぁ、足溶けてなくなったらどうしよう、とすごく不安だったけど、一晩寝たら不思議にかなり良くなっていました。あとから聞いたところによるとユーカリの葉から作った薬だったそうです。治るには治りましたが、よく分からない小屋で薬を塗られて泊まることになったあの夜はひどく癒されない夜でした。いまではすごく感謝してますけど。
 ところで体調が悪いとか愚痴ってみたけど、これだけの長文が書けたのだから冷静に考えればまだまだ平気そうである。
 
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