あくまで念のためなのだが僕はグリアに格闘を仕込んでいる。グリアには鋭い牙がないので近代格闘の技術が必要なのである。仕込んでいるのはキックボクシングである。やはり男は立ち技勝負ではなかろうか? もちろん某格闘大会などで見れる関節技のやり取りなどは見ていて素晴らしいものだが、同格闘大会において倒れている人間を上から蹴り潰す、サッカーボールのように蹴るなどもはや男のやることではないのではないだろうか。そういう
美学を含めてグリアには立ち技を教えているのである。最近どうも盛り上がりに欠ける立ち技系の格闘大会だが空手家の闘いぶりにはやはり漢を感じるのである。このまえのアメリカの大会でのクラウベも凄かったが(倒した後は追い打ちはせずに”押忍”である。かっこいい!)かつて日本にいた頃に友達だったマイケル・マクドナルドとプライドからの刺客であったセーム・シュルトとの試合には涙した。シュルトは2メートルを超える身長。K1でも小柄なマイケルの攻撃は届かない。ほとんど一方的な試合かと思われた。しかし、マイケルはそれで弱音を吐かなかった。後半なんとマイケルは
ジャンプしながらシュルトにパンチを浴びせ始めたのである。試合自体は判定でマイケルの負けではあった。しかしその誇り高き姿に僕も涙したものである。グリアにもこの誇り高き魂を継承してもらいたい。ちなみにグリアがグラウンド系の格闘技が出来ないのは
手足が短すぎて関節技が出来ないためでもある。