グリアには鋭い牙がないのでこの物騒な世の中を生き抜くために様々な格闘技を教え込んでいるけど、その中の一つに柔道がある。
別に昇進試験を受けた訳ではないけれど黒帯を締めて練習に励むのである。妻は武道館に試合を観に行ったことがあるくらいの柔道観戦好きなのでグリアの練習に光らす目も鋭い。そして僕も実はそれなりには柔道はやったことがあって、僕はそれを高校の格技の時間に後に相撲界で活躍することになる男に習った。その先生の本名は成松というのだが、大学相撲横綱で後輩の舞の海に触発されて各界入りした智ノ花である。この先生は一生懸命受け身なんかを教えはするのだが、いざ試合になると自分が弱いチームの大将に座り、最後に残ったものどもを
上手投げで投げ飛ばすという受け身が全く意味を持たない暴挙に出ていた。受け身どころか顔から畳に叩き付けられるのである。あれが悔しくて当時何度も挑みかかったが結局一度たりとも勝てなかった。相撲界の中ではかなり小柄ではあったが、それはそういう世界の中での話でやはり一般人にはまるで勝ち目がないのである。なにせ成松は両手両足を縛って他の体育の先生と相撲を取って勝ったという伝説があるくらいなのだ。(どういう意図があって両手両足縛ったかは不明だけど)
僕としてはグリアには個人的には立ち技で一撃で倒す空手かになって欲しいが、柔道や相撲なども学ばせるにこしたことはない。でもどうせやるならドン・フライをあっさり十字固めに斬ってとる吉田のようになって欲しいものである。
あきらかに高望み?