これはかつて本当にあった事件である。山口県北部のある国道を走っていたBMWに田んぼを暴走してきた
牛が車体の側面に激突。車は横転し廃車に。そして驚くべきは第一審で「オレがやったことじゃねー。この季節になるとうちのは暴れる癖があるんだ」と
自分は何もしてないと証言した牛の飼い主側が勝利したのである。BMWの乗り手が九州の暴力団関係者だったことも関係したのかもしれないが、いくら何でもそれはないだろ。暴力団員であろうとも涙ながらに「納得いかねぇ」と主張するところである。さすがに二審で牛側は負けた。
パパさんとこのゴウ君が中型犬にいきなり噛まれたそうである。僕は犬が元気なのはいいことだと思うし、少々のケンカもあるものだと思う。でも飼い主は「この子は小さな子を見ると噛む癖があるの」と言ってのけたそうである。その話を聞いてBMWと牛の事故を思い出した。まったくどういうこっちゃである。別にパパさんを煽るわけではないがやっぱこの飼い主はおかしいだろう。素直に謝って躾をするように心がけるなら怒ることもないのかもしれないけど。じゃあなに? 小さな人間の子供がその犬の前に出てきて犬がガブってやっても「あら、癖で」で済ますのか? そういうのはいつか目の前にあるものを踏みつぶす癖があるセントバーナードに踏みつぶされればいいのだ。などと憎しみに満ちたことを書いていると横でグリアがダークサイドに堕ちたデカ頭と格闘していた。相手の体の大きさに潰されそうになりながらも助けを求めるでもなく、恨み言をいうでもなくグリアは耐えていた。ああ、そうだね、グリア。憎しみは憎しみしか呼ばない。それは暗黒面へ堕ちる力になってしまうんだね。と
僕が勝手にグリアの姿に啓蒙されていたら、次の瞬間潰されていました。