実はなにげにお目にかかる回数が少ないのが天気予報の降水確率100%である。この夏は地味に大袈裟なことになる台風が少なくて、この前のも大変だ、大変だと言われていた割にはたいしたことなかったし、だいぶ台風をなめていたのだが今回はさすがにすごそうである。まだ上陸していないはずなのに大粒の雨が地面に叩き付けられている。
グリアもわくわくしちゃって仕方がない。こんなビー玉みたいな雨粒が落ちてきて、まあ水不足の地域ならともかく、この東京ではいいことなど全然ないはずなのだが、どういう訳か台風がくるとわくわくするものである。グリアは傘を振りながら大喜びなのだが、このまえお風呂に入れたばかりなのに、まさか
そんな番傘で外に出られた日にはたまったものじゃない。グリア、冷静に考えろよ。オレも子供の頃とかわけもなく台風にわくわくしたが、びしょ濡れになって親に怒られたり、まじで川に飛ばされそうになったり、そして大人になっても変な村で川に土嚢積むの手伝わされたり、ろくなことないんだから。あーーーー、なんかグリア妙に嬉しそう。頼むよぉ、外に出ないでくれよぉ。
君の体はすごく水吸っちゃうんだから。