少年の頃の僕のクリスマスと言えば、近い外国のお話であった。幸せそうにケーキやプレゼントを買う家族を指をくわえて見ていたあの頃も今は昔、今では見られる側の人間になった。
閉店間際まで家近のダイエーで、お菓子の詰った大きな赤いブーツをどうにか持ち出せないか試行錯誤したものである。
そんなメチャクチャ可愛そうな子だった僕も、良い嫁にはプレゼントを、と先日かなりめ気に入っていたブーツを買いに行く今宵であった。
普通なら先日購入しとけば的な二度手間感がふつふつかもであるが、クリスマス当日、道中心はウキウキであった。
車窓から時折見える家イルミや街並みはより一層気分を高め、車内もカップルが多く見られた。
中1日のアベナリエは酣、ゴスペルのライブや鐘が鳴り響き、人がすし詰め状態もロマンチックが止まらなかった。
Hoopの中はガラガラ、バーゲン偵察隊すら見当たらず、6時過ぎだと言うのに閉店前のようであった。お目当てのお店でブーツを購入、大きな荷物を抱え凱旋した。
そしてナッティと演出の練習、「ハイこれ」って渡すだけなんてつまらん男のする事である。ブーツ以上に値打ちをこくのも演出次第である。
ナッティ★トナカイに荷物運搬を頼むもさすがに重そうであった。しかたなくクリスマスカードを持って来いの練習を開始した。靴下にカードを入れると大喜びで持って来た。
そして本番、残業から帰宅したユウコに、カードを噛み拉きながらもユウコに届け、見事に役割を果たした。玄関までの途中、何度も落としては噛みをくり返す姿は感動のシーンであった。
毎年お外でお食事であったが、トリオで家も良いものである。ナッティに見つめられつつ胃がもたれるくらいケーキを喰らった。気分が悪くなり、消化を待ちつつ夜は更けていった。
来年はナッティに胃がもたれない程度の犬★ケーキでも買うとするか。さて、来年はどんなドラマがあるのであろうか。