今日はどうやら、大阪のいたるところで中学校で卒業式のようである。
先輩の営業に連れられ、取引先である大阪南部のファミレスに訪れた。店先には見なれない張り紙が貼ってあった。
その内容は『特攻服を着用した方及び未成年の喫煙又は飲酒される方は入店を遠慮させていただきます。』と、デカデカと書き記してあった。
先輩と首をかしげながら裏口入店すると、普段であれば女性ウェイトレスがお出迎えであるが、何故か店員は店長以下全て男性スタッフであった。
何だか客席が騒がしい。カウンター越しに恐る恐る覗くと、そこには信じられない光景が!
青、赤、黄色など色とりどりの生地に刻まれた漢文字、そうまさに特攻服に身を包んだ少年達が、テーブルの上に立ち上がったり、店員にからんだりとカリブの海賊のようであった。
驚いたのは特攻服という文化がこの世に残っていた事であり、それをカッコイイと思い着用している少年のセンスである。「この辺はガラが悪く、毎年卒業式のこの時期こうなんです」と頭を抱える店長。
「卒業」と言えば僕も数年前であるが、人より10年ほど遅ればせながら高校を卒業した。
人より遅れはしたものの、人より劣ったとは思わない。人とは違う高校で、人とは違う高校生活を送り、人とは違う数多くの経験をしたと思っている。
10歳ほど歳が違う同志達に、卒業式や後に言った事はあいも変わらず、あの個性的な学校をでた事で、大学、社会人と進んでいく中でバカにされる時も来るかもしれない。
しかし!そのバカにしたバカには決して経験できない事を数多く経験した事を胸に、強く生きて欲しい、今もそう思う。
思えば僕の卒業式の後も、居酒屋を渡り歩き騒いだものである。自らの卒業は美しき思ひでととらえていたが、28歳の大の大人が未成年をひきつれ、酒を注ぎ注がれる行為は違法であり、特攻服の少年と同じではないか。
そう思うと心がずい分広くなり、少年達の行き過ぎた行為も一生に一度と思え、少年達を応援する自分がいた。ふっ少年、思う存分暴れるがいい、僕は君たちの理解者だ!
が、しかし!「まあ若いんだし、イイじゃないんすか」と、店長に言えるわけも無く、「ほんとヒドいっすね、警察よびましょう、警察!」と気づかった。
少年よ、本当のワルは大人なんだな。
ナッティ、ワルいご主人でも好きかい?