世の中お盆休みのこの頃であるが、明日無き戦いを続けるバイト君には、休んでる暇は無いし、休むと給料は無いし。
そんな慌ただしい日々の中、しばしのバカンスを求め、仕事を終えた土曜日夕刻、ユウコとナッティを連れユウコの実家に向かった。
去年に続き訪れた霜プリ和牛の取れる町は美しく、緑が深く日本の夏そのものであった。
到着後、吠える看板犬『オハナ』に威嚇の大歓迎で迎えられた後、夕暮れの田舎道をユウコとナッティそしてオハナを連れてお散歩した。
一発触発の緊張感もありつつ、時には姉妹犬のように足並みを揃えつつであった。犬のメンツや駆け引きは人間同様複雑である。
大阪に比べずい分と涼しいからか、ナッティは疲れ知らずで走り回り、オハナは殺気メラメラで追いかけ回し、リードを持つ僕は風船を持つ子供のようにしっかりと握り締めた。
帰るとお庭でBBQの用意がなされており、和の牛を白飯のように喰らいまくった。米牛が再び輸入された事などこの町にはどこ吹くガセである。
岐阜からブラザーTETU‐Zが帰省しており、気づくと開いたビア缶が所狭しと並べられ、食道から小腸まで食物が連なるくらい食べ続けた。
エアコン熱や騒音もなく、夏の夜の優雅な時間をしばし堪能した。ナッティは旅の疲れとオハナにビビり、ゲージの中でイビキをかきつつ眠りについた。
ナッティの夢の中、この風景が出てきたかもである。なんてことない静かな田舎道であるが、ナッティにとっては匂いひしめく表参道なのであろう。