手土産のウンコ袋ならぬキムチの袋を持ちながら、地下鉄でなんばへ。
とりあえず『空 道頓堀店』の予約時間まで小一時間、ユウコは目をギラつかせマルイ向き、であったがさすがにキムチ袋を持ち込んでまでの買い物意欲は無かった。
試食でキムチやチャンジャなど辛いものばかり摂取し続けた為、やたら甘いものを欲し向かった先は、Tカシマヤのアンダーグラウンドである。
マルイ効果でなんなんタウンなど小ギレイにリニューアルされていた。夕方のデパ地下は人がワイワイで、白いジャケットをお召しの売場の人の声が響き、鶴橋商店街と変わらぬ熱気と活気であった。
SごうやD丸、H急やS武など僕のお仕事の客先ひしめくデパ地下であるが、K鉄とここはきっと素晴らしいバイヤーがおられるのであろう。もしかしたら素晴らしい派遣社員かもである。
ユウコが限定で出店している京都のパンの名店を発見!キムチを持った僕は入り口で待機、目を輝かせた女性が次々とご入店であった。ユウコも目を輝かせて出てきた。
デパートの地下と1階は女性の笑顔と男性の苦笑いが耐えない場所であった。僕もこの先笑顔見たさにあと何回苦笑いするのであろうか。
そして予約した『空』へ。僕も3度目を迎える入店に、常連気取りであった。ようやくホルモンの名前、姿、味を覚え、好き嫌いもハッキリしてきた。
少年の頃、ローストチキンが可愛そうで涙したあの頃も今は昔、生肉や痛々しい部位の肉焼いて痛めつけ、よだれダラりで好んで喰らうこの頃である。
とりあえず僕はハラミ、テッチャン、ウルテがお気に入りで、この日初めて食べた心臓スジにはやられちまった。くりだされるホルモンは臭みがなく、個性的な食感がくせになりそうであった。
そしてクローザーは『アキレススープ』、なんとも痛々しい名前であるが、アキレスはもちろん、僕の大嫌いなダイコンやニンジンがでらウマく、コラーゲンタップリのスープも絶品であった。
キムチにしたりホルモンのダシで、僕の大嫌いなダイコンを好物に変えてくれた。しばらく遅ればせながらの韓流ブームが来そうである。もちろんファッションも、である。