土曜日、ユウコは先週に引き続きお勉強に出かけ、ナッティと僕も先週に引き続きお留守番であった。
ナッティと出会ってからと言うもの、僕は川で泳いだり山に登ったりと行動がアウトドアになった。
そして気がとても弱く、なかなかうまく犬★コミュニケーション出来なかったナッティにいい出会いを、と犬の社交場にも良く足を運んだ。そして近頃ナッティは小型犬を中心に社交的な犬となった。
と、言うのとま逆に僕はめっきり人☆コミュニケーションの時間が激減、ナッティ的には良い傾向だろうが、たまには人と対話しないと、久しぶりの友人に対しひっくり返りそうである。
仕事から凱旋後、夕方のお散歩、向かった先は『アナスイ公園』であった。ここのグラウンドはソフトボールなどの球技が行われている為、年度末公園に比べ、地面が柔らかく砂ぼこりの中犬★ボールを追いかけた。
うんこりんも小石が周りにくっつきバタークランチのようであった。バテバテになるまで遊んだ後、『アナスイの森』に。
ここはナッティが家近のお散歩スポットの中で最も好む場所であるが、ちょっとした事から足が遠のいていた。
と、言うのも『森じじい』と僕が名づけたおじいがいて、あーだこーだ言って森を勝手に犬禁と言い張っているのである。
森じじいは自らを神の使いと名乗り、森はおじいらの物で、現在、森に川を流すと言って勝手に掘り返しているのである。
最初は見てみぬフリであったが、そこからそこは立ち入り禁止とか、犬はいいが人は立入禁止など自作の森ルールを僕に押しつけてきた。
しかたなく森にナッティを放して見守っていると、オシッコするから犬もダメと言われた。そこで僕はブチ切れた。
何故かというと森じじいの立ちションを何度も目撃していたからである。犬のオシッコは駄目で人間様は良いのか!と詰め寄ると「オシッコぐらい神様も大目に見てくれる」そうである。
が、犬は連れてこなければオシッコは防げる、と言われた。公共の公園なのに・・・。別の公園を紹介されたが、その公園こそ史跡がある為犬禁であった。にもかかわらず、史跡は大した事無いから、と持論を押し付けてきた。
たしかに公共の公園での放飼いは悪いが、公共の公園を掘り返し溝から水を引き、オシッコを撒き散らすこの自分勝手な神の使いの言う事を、素直に受け入れる事が出来なかった。
しかし逆上して、天罰という名の毒入り犬★フードをばら撒かれても、と思い遠ざかっていた。そして久しぶりに森じじいが帰るころを見計らって、森に訪れた。
薄暗い森をナッティは嬉しそうに走り続けた。追いかけっこやかくれんぼを楽しんだ。ナッティは薄ら笑いで不気味であったが、大喜びであった。これからも天罰に気を付けつつ、こっそり訪れるとしよう。