日曜日、遅ればせながら昼前より先週からのお掃除の残り福を開始、ナッティは監督であった。
今回僕はキッチン周りをゴシゴシ、ドッグカフェ同様、犬が行き来するキッチンの清潔さは重要である。しかし毎年毎分ナッティの抜け毛はどんだけ、なのであろうか。
相変わらずサイクロン君が登場すると甲高いおたけびで応戦、大掃除のドタバタぶりを演出であった。結局キッチンに始まりキッチンに終った。この続きはまた来週にでもするとしよう。
外の天気はとても良かった。せっかくのお休みをお掃除だけなのもあれなんで、ユウコとナッティを連れて孔明池にお出かけした。
この日池の周りは謎の異臭が漂い、ユウコ曰く『田舎の匂い』、とくり返し言っていたが、田舎の人が匂ったらさぞご立腹であろう悪臭であった。ザリガニが大量に死んだ夏の溝の臭いにかぶるものがあった。
あまりの臭さにいつもをしのぐペースハイで足早に回った。この日も肌寒く春はまだのようであった。が、咲き誇る1本のサクラを発見!
実に美しく、前回の梅に続きジャポニカ学習長の表紙のようであった。また少しずつ春をトリオで体験していくとしよう。
春の訪れと言えばサクラの開花であり、毎年サクラソングがくり返し流行する時期である。
近頃、サクラの開花宣言で気象庁が謝罪したり、修正したりであるが、世の中の人はこの予報にとても敏感のようである。
いずれ咲くのはわかりきっているにもかかわらず、ピンポイントで開花する日を待ち望んでいるのであろうか。
話し微妙に変わるが、僕の客先に僕より少し年上のバイト君がいる。彼は30過ぎで10年弱勤めた酒屋が倒産、今のバイトを続けつつ、色々な資格をとった。
しかし頻繁に面接に行くも、資格はあれど経験はゼロ、30歳以上で経験が無い事や職歴でバカにされる事も多々あるそうである。
若いバイト仲間や社員からも「いい年して」などと言われつづけてもう4年になると言う。
毎回面接前彼は、僕にサヨナラを言う日がようやく!と明るく意気込むのであるが、残念ながらの再会が今回も。しかも今回は大学生のバイト君が卒業して就職し旅立って行った。
出会ってから1年、月日の流れからか僕に心を開いたのか、初めて弱気な発言が聞かれた。深刻な顔で結果が出ない自分に嫌気ムンムンらしい。春はいつ来るのか不安でしかたないらしい。
どこかサクラの開花宣言にこだわる人々にリンクしたものが。。。先の見えないのは誰も同じであるし、ノストラダムスのように未来を予言できる人なんてそういないのでは、と思う。
そしてスポーツの世界などでもそうであるが、結果が出なければゼロ、と思われがちであるが、たとえ全打席空振り三振であろうとメジャーの舞台に僕が立ったら親戚増やしてまでも大げさに広めるであろう。
そこに立つ事ですでに何か得る物がきっとあるだろうし、ひやかすことも出来ず何もせずひきこもったものこそゼロではないのだろうか。僕は少なくとも同世代の彼から何らかの力を得た。
今は苦しい時期かもであるが、この世の雨は全てただの通り雨、いずれ彼にもサクラサク春が来る事であろう。
そして僕の10年遅れの高校生活の話から親近感が沸いたのか、僕のあーだこーだを聞き入れまたいつもの笑顔でお別れであった。
「今さら」と言われながら通った高校生活であったが、卒業してなければきっと彼も僕の話し半分であったであろう。いつかの努力はなんらかの力になるのである。
ど☆貧乏の少年時代、明日無き戦いを強いられ約束された未来など無かった。あるのは妄想とそれを実現に近づける構想であった。
そして今は1犬のご主人となった。これからも妄想と構想をねり、犬飼い人生に花をそえるとしよう。