土曜日、ユウコは『SHIHO』のトークショーに参加後、3週連続でD丸&Sごうに寄り道、3週連続でナッティとお仕事の僕はお留守番予定であった。
が、ユウコの地元の方に不幸があり、急きょ実家に帰ることに。電車の時刻の関係で車での帰省、やや不謹慎であるがナッティと僕も帰省する事に。
荷物とナッティを積み込み、ユウコの待つ心斎橋経由で霜降り和牛のとれる里へ。高速を乗り継いで2時間半、大都会からど田舎への旅であった。
到着して家の中でまず出迎えたのは、実家の飼い犬であるおハナの威嚇の鳴き声であった。
毎回、到着後すぐおハナとナッティを連れてお散歩、オヤツなどを与えつつ機嫌をうかがうのであるが、今回時間がなく、到着後すぐユウコと親御さんたちはお通夜へ出かけ、僕はナッティとおハナとトリオでお留守番であった。
親御さん達が出かけるなり、おハナは分離不安症のように鳴き続け、かなり機嫌が悪かった。ケージの中で怯えるナッティに対してはもちろん、僕にも威嚇し続け、僕がユウコの弟になりすますも、ふつうにバレバレであった。
テレビでもと、思ったがリモコンはおハナの近く、お父様が気を使って机にリードでつないでくれるも、軽く机ごと動いていた。
腹を割って話そうとするも、「う〜」と重低音のきいたうなり声をあげるだけで、気まずい空気に時間が流れた。
僕は過去に犬嫌いであったが、犬が怖くもあった。いや、正確に言うと、現在でも大きな犬は充分に怖い。ナッティは僕に似たのかもである。
写真を撮ってもギロり、僕が侵入者と言う認識なのか、疑った眼差しで凝視であった。しかし洋犬に比べ、日本犬は表情やリアクションがあまりなく、感情がイマイチわかり辛いと思った。人間界と似ているのかもである。
結局、コミュニケーションままならぬまま、お父様が帰って来て、おハナは大喜びであった。番犬としては最高である。
いつの日か満面の笑みで迎えられる日が来るのであろうか。時々ではあるが訪れたときは、お世話や相手などをするとしよう。
寿司を大喰らいし、緊張感が急にとけたからか、そのまま爆睡眠の一夜であった。