僕の肉体改造の一環として、近頃のナッティのお散歩は時間が長くなり、内容もハードになった。飼い主の事情につき合わせて、と思われるかもであるが、ナッティは大喜びである。
車やチャリを使わず家近をウロウロ、公園や広場を見つけては犬★ボールでダッシュなどをこなす内容は、普通のお散歩であるが、2時間くらい約5km近くの道のりを、僕の気の向くまま西へ東へウロウロである。
距離や時間が長くなると、ドラマやハプニングも多くなるわけで、ナッティとのワンダフルライフもぶ厚くなり、充実した日々である。
気の向くままと言えど目的地やテーマを掲げ、今日しかない1日をよりすばらしい記念日であれ、と演出にも力をそそぐ日々である。
先日のお散歩の帰り道、家近の国道の歩道橋から桜が密集した高台が見えた。土地勘が確かでは無いので確証は無かったが、おそらく隣町の桜の名所で有名な『蔵人似山公園』だと認識した。
結構遠いと思っていたが、結構近くに見え、歩いて行けるかも、と次の日時期はやや遅ればせながらであるが、お散歩がてらHANAMIにお出かけした。
確か以前にゴッティンガムの最寄の駅から徒歩20分、と言った不動産の広告を見た記憶もあり、片道30分程度の軽いお散歩、ととらえていた。
桜を目指し歩いていくと意外と上り坂が続き、アスファルトの軽登山、と言ったところであろうか。
道をかるく間違えた事もあったが、桜が咲き誇る丘に到着、が、しかしそこは某国の後方支援部隊の基地であった。桜の木の向こうには、ジープ、ヘリ、初めて目の前で見たが、住宅街に普通にあった。
さすがに写真は、いや記念にとモデル犬にポーズを指導していると「パーン!」、銃声を聞いてしまった。ナッティはパニック、記念撮影はあきらめ大急ぎで坂を下った。
そのまま帰ろうと思ったら、蔵人似山公園行きのバスが…行く先には桜の固まりがあり、せっかくだしおびえるナッティを励ましつつ、バス通りを登った。
到着すると辺りは半分近く散っているも、桜の海であった。ナッティはアスファルトから開放され、土や芝が嬉しかったのか犬★ボールなしで走り回り、おしっこりんを散布した。
徒歩20分はありえないが、ここまで来るかいは大いにあった。桜の木で太陽が隠れるほど密集していた。あまりの美しさに僕はしばらく言葉を失い、ナッティは鼻に付着した花びらをペロリ、花でも団子なのかもである。
犬飼いと犬も多く、桜の下の花びらのランで地元犬ともふれあった。自然の多い広い公園はまだ増設中であった。
徒歩20分でこんな素晴らしい自然にこれるなんて。来年の満開時はもちろん、普段も時々訪れるとしよう。
地元の犬飼い達に、ゴッティンガムのあるキャラメル池地区から歩いて来た、と言う度にびくりつされた。たかが20分なのに。