・・・私はリリィを抱きしめた。
愛おしくて愛おしくてたまらなくなった。
我が家に来てくれて本当にありがとうと呟いた・・・。
昨夜のこと・・・
DVDを見ていたキチさんがリリィさんが居ないことに気がついた。
いつもリビングでまったりくつろいでいるのに何処へ行ったのか。
キチが「リリィ〜」と呼んでみると別宅がある玄関の方向から歩いてきた。
なんだ・・別宅に居たんですか。
キチさん、またDVDを見はじめた。
ふと気がつくと・・・また居ない。
今度は名前を呼びながら別宅へ向かう。
しかしリリィさんは別宅ではなく、ある場所の前にフセの状態で待っていた。
それは・・・リリィさん専用水飲み場の前。
それは何故か・・・
・・・そう。器の中に水が1滴も入ってなかったのだ。
夕飯を食べて喉が渇いたリリィさんは水を飲みたかった。
しかし、器に水が1滴も入っていない。
リビングを見ると水が入っていないことに全然気がついていないキチさんが呑気にDVDを見ている。
それでもリリィさんは吠えて知らせることもせず、
オマヌケカイヌシが気がつくまでじっとその場で待っていたのだ。
それを証明するかのごとく、リリィさんは慌てて水を入れたキチさんの横で
器に入っている水をすべて飲み干すのではないかと思えるぐらい飲んだあと
静かにリビングに行き、横になったのである。
一度も吠えることなく・・・。
キチさん、リビングに居るリリィさんを思わず抱きしめた。そして詫びた。
「リリィ、大切なことにすぐに気がついてやれなくてごめん。
これからもオマヌケなことをやらかしちゃうかもしれないからそんなときは教えてね。」
「キチさん、なんのこと〜?」って言っているような顔をしたリリィさんは
先日買ったあご枕に顔をのせた。。。
ちょっとしたことで、←今回はちょっとしたことじゃないけれど・・・
ワンコへの愛や繋がりを感じたりする。
いま目の前に居るこの子が私たちのもとにきてくれたことを感謝する瞬間がある。
そんな想いはとても大切で、考える時間があるこそ
心の隙間にできたちょっとした油断や不注意からも愛するワンコを守れるんだと思う。
リリィ。
これからもオマヌケをしちゃうかもしれないけれど、ずっとあなたを守るからね。