リリィさんは勘が良い。
しかし、それは自分に嫌なことが起きるときだけに発揮される、リリィさんにだけ都合の良い才能だ。
バタバタ続きでリリィさんの歯磨きすることを、きれいさっぱり忘れていたことを
オマヌケキチは歯磨き粉のCMを見て、思い出した。
さっそく、リリィの歯ブラシを用意してリリィに近づく。
・・・・リリィさん、寝ていたのにキチさんの足音素早くハウスに逃げ込んだ。
「あなたのためなのよ、あなたの将来のためにやってあげてるのよ!」
キチさん、教育ママに変身してリリィさんを呼ぶ。
しかし、親が敷いたレールには乗らないと軽く拒否するリリィさん。
一向にハウスから出てこない。
そうですか・・・リリィさん。
あなたがそういう態度なら、こっちにも考えがありますのよ。。。
キチさんがリビングでテレビを見ているときは、リリィさんはキチさんのすぐ横で寝ることが多い。
このカワイイ習性を利用して、とっつかまえてやろう。
キチさん、リリィさんを無視してテレビを見始めた。
案の定、リリィさんはハウスから出てきて、キチさんの横で座った。
フフフフフフフフフフフフフ。
あなたも単純だわね〜。こちらの戦略にまんまと嵌っているではないですか。
フフフフフフフフフフフフフフ。
キチさん、リリィさんを捕獲しようと手を伸ばした瞬間・・・・
・・・・リリィさん、またしてもハウスに逃げ込んだ・・・・・。
リリィ〜〜〜
・・・リリィ・・・・・。
もしかして、もしかして・・・単純バカなのは・・・ワ・タ・シ・・・・?
イヤイヤ、リリィさんが小生意気なのよ〜。
絶対そうなんだわよ〜。
【参考写真】小生意気なときのリリィさん。
自分の愚かさを棚に上げ、まだ2歳半という小娘のせいにして
なんとか自分を納得させようとしている三十路のオンナ、キチさんなのだ〜。