土曜日、仕事から凱旋後、結婚記念日を祝うお食事へユウコとお出かけ、ナッティは衛生上お留守番であった。
当たり前であるが毎年必ず訪れるこの日に、おシャレをしてうまいもんを喰らい行くのであるが、今年は何年に1度かの土曜日と言う事で、より特別な夜であった。
今年の祝杯があがった場所は、『ホテル ニューオータニ』のフレンチ『サクラ』であった。関西で料理人を目指す者ならば知らない人はいない『ドミニク コルビ』氏が料理長を務める庶民が手の届く範囲での最高級のレストランである。
大坂城がプラモに見えるほどデカい、ビジネスパークに位置し、いざ天守閣を目指し進軍であった。
ホテルに入場して出迎えたのは、ロビーでの生演奏であった。そしてまずは1階の『 スゥイートショップ』へ。有名パティシエの鹿児島氏のお店である。
1本4200YENのロールケーキを狙うも、中に桃が使用されており却下、マカロンを全色購入し店を後にして、いざ天守閣へ。
道中やや迷うもご入店、ドレスコードは無いと聞いていたが、いきなり店内は恋からの出演者のごとくドレッシーなこマダムや着物などの方も見かけられた。ポロで訪れた僕はホリエモン状態であった。
が、僕のセンスを受け入れたのか、タキシードの紳士どもはこころよく向かい入れてくれた。
半年前から予約していた為、用意された席は窓際で1番の特等席、その展望は天守閣のはるか上、しばし太閤気分であった。
店から贈られたシャンパンで乾杯、3ヵ月ぶりの美酒はより美味しく感じた。そして次々と繰り出される料理は味はもちろん、見る目も満足させ、そしてソムリエや係りのもののウンチクは耳を満腹にさせてくれた。
とろける料理に広がる大都会大阪の夜景、店内のヒソヒソ話しにシェフやソムリエの気品、高級感あふれる夢心地にやられちまった。
雰囲気のまれ、緊張のあまりやられっぱなしであったが、何かしなければ、と思いきってデザートのマカロンで応戦、やったった感で満たされた。どんな場所であれ自分のスタイルをこれからもつらぬきさすらうとしよう。
記念のケーキや記念撮影までしてくれ、本当に行き届いたサービスであった。正直このステキな空間での時間をあの値段とは、安いもんだ、と思うがそんなには来れないであろう。
帰りにロビーのたんざくに願い事を書いた。何を書いたかと言うと・・・。
こんな感じであった。実現できるかは自分次第である。かなえるようまた1年稼ぐとしよう。本当にステキな記念日であった。来年のこの日またそう言えるよう、アレコレするとしよう。